2020年07月09日

コロワイドにとって株主提案での敗北は想定内

今回のコロワイドの敵対的TOBプレスに以下のように記載しています。

公開買付者は、本公開買付価格を決定するに際して、公開買付者及び対象者から独立した第三者算定機関としての笠原公認会計士事務所(以下「本算定機関」といいます。)に対し、対象者の株式価値の算定を2020年6月上旬に依頼いたしました。なお、本算定機関は、公開買付者及び 対象者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して重要な利害関係は有しておりません。

大戸屋の株主総会が始まる前の6月上旬に株式価値の算定をすでに第三者機関に依頼していたということです。もちろん、株主提案が成功したのちにTOBをかけるために依頼していたとも捉えられますが、負けることも想定していたのでしょう。

コロワイドにとって株主提案で負けることは想定内であり、敵対的TOBをかける準備をちゃーんとしていたということです。

株主提案は会社側が有利ですが、敵対的TOBは圧倒的に買付者側が有利です。事前にじっくりと準備をしていますし、最終的に株主はTOB価格が高いかどうかで応募を決めます。

コロワイドのプレスはけっこうきちんと準備されており、大戸屋の反論も想定した内容になっています。それに落とし穴もきちんと用意しています。

https://ib-consulting.jp/newspaper/2548/

大戸屋が落とし穴にはまってしまうと負けです。さて気づきますかね?しっかりとしたアドバイザーなら気づくと思いますが。

 

 

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