2020年08月27日

これはちょっと違うんじゃないかな?

以下、日経さんの記事です。ちょっとだけ抜粋します。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63073360W0A820C2ENI000/

コロワイドは当初、TOBの期限を25日、すでに保有する大戸屋HD株19%と合わせ、45%の応募を成立条件としていた。だが、25日時点で応募が45%に届かなかったため、期限を9月8日に延長すると共に成立条件を40%に引き下げた。

大戸屋HDは経営陣のほか、従業員の有志もTOBに反対している。株主の65%を占める個人投資家の多くはTOB成立は難しいとみて、25日までに応募しなかったようだ。ただ、条件が変更されたことで「TOBの成立の可能性が高まったと判断し、個人が大戸屋HD株を買った」(いちよし経済研究所の鮫島誠一郎主席研究員)という。

太字にした部分です。今回のTOBは上限付きで3,081円で買うという内容です。つまり上限を超える応募が集まった場合、比例按分になります。だから市場株価は、TOBが公表された直後はTOB価格を超える場面もありましたが、以降、3,081円近辺までは寄っていないと思われます。

TOB成立の可能性が高まったから個人が大戸屋を買って株価が上がったのではなく、今回のTOBはどうも上限を超えての応募はなさそうだ、であれば市場で買ってTOBに応募すれば全株買ってもらえる可能性がある(比例按分にはならない)、と考えた投資家が買っているのでしょう。

応募が45%に届かず下限を40%に引き下げたためTOB成立の可能性が高まったから買いが入って株価が上がったのではなく、上限を超える応募がなさそうだと市場が判断して買いを入れているということです。

そういうことです。

 

 

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