2020年11月14日

島忠は失敗した

昨日のWBSを見ましたが、さすがにあれをDCMが見たら激怒するでしょうね。相思相愛だと思っていた島忠が笑顔でニトリと握手している姿を見たら、誰だってそうでしょう。

島忠は自社の重要なステークホルダーを誰だと思っているでしょうか?株主だけですか?違いますね。会社のステークホルダーは株主だけではなく、従業員、取引先、地域社会、金融機関などさまざまです。そして島忠にとっていまやDCMも重要なステークホルダーなのです。そこを忘れていませんでしたか?

会社はものではありません。会社は「法人」と言います。会社は生き物なのです。島忠はこれまで強面のアクティビストにいろんなことを言われ過ぎたせいか、株主に偏り過ぎた経営になっていませんでしたか?少なくとも昨日のWBSを見る限り島忠は大変お世話になった重要なステークホルダーであるDCMの存在を忘れているように見えます。

半年近くにわたって協議し「これから一緒にやっていきましょう」となったDCMを、たかがTOB価格だけで「やっぱりニトリにします!」と裏切ってしまったのです。当然、TOBの局面において重視されるのは価格です。しかしそれは株主の視点たった話です。これから経営していくにあたって、島忠は株主以外のステークホルダーと長く付き合っていく必要があるのです。

DCMは島忠を許さないでしょうね。当然です。私が同じ立場だったら「島忠は絶対に許さない!これから徹底的にやってやる!」って思うでしょうね。島忠さんはあまりにも別れ方がヘタクソですよ・・・。

ちなみにDCMはすぐさま島忠に鉄槌を下すべく行動に出る可能性があります。DCMが取るかもしれない方法は決して難しい方法ではありません。敵対的TOBの経験豊富な弁護士であれば気づく方法でしょう。

https://ib-consulting.jp/newspaper/2996/

敵対的TOBは価格だけでは決まりません。教科書どおりに進むものではないのです。そこを誤解しているとニトリのTOBはうまくいきません。

 

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ニトリが島忠に対して敵対的TOBを仕掛ける可能性について報道されていますが、以下によると「月内にも島忠への株式公開買い付け(TOB)に踏み切る方向」だそうです。

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