2020年12月29日
ニトリの島忠に対するTOBが成功
昨日までニトリによる島忠へのTOBが実施されていましたが、本日、結果が公表されました。
https://www.nitorihd.co.jp/news/items/34cdc2aded674a51903b3542127e67fd.pdf
ニトリの所有割合は77.04%になるそうです。当初DCMが島忠に対して友好的なTOBを実施するも、ニトリが5,500円という価格でカウンターTOBを実施しました。そして日本ではめずらしく友好的であったTOBへの意見を変更し、敵対的であったニトリのTOBに島忠は賛同しました。
島忠の行動は日本の上場会社に大きなインパクトを与えたと私は思っています。これにより今後敵対的TOBはますます増えるだろうとも思います。
今年は旧村上ファンドによる東芝機械(芝浦機械)に対する敵対的TOBに始まり、前田建設工業による前田道路への敵対的TOB、コロワイドによる大戸屋への敵対的TOB、ストラテジックキャピタルによる京阪神ビルディングへの敵対的TOB,そしてニトリによる島忠への敵対的TOBがありました。敵対的TOB元年であったと思います。
来年も敵対的TOBは増えると思います。オーナー系企業やアクティビスト・ファンドだけではなく、一般的な上場会社ですら敵対的TOBを経営戦略の選択肢として考え始める可能性があります。そして海外の会社だって日本の会社を買収しにくるおそれもあります。
敵対的TOB時代をむかえるにあたって、何をしておかなくてはならないか?それを考えない会社が敵対的TOBのターゲットになり、経営の独立性を失うことになるのではないでしょうか?