日本製鉄が東京製綱に敵対的TOB！

ついに日本製鉄までが敵対的TOBを実施する時代になりました。以下のとおり、日本製鉄が東京製綱に対して敵対的TOBを実施すると公表しました。もちろん「敵対的TOBじゃ！」と言っている訳ではありませんが、公表資料を見ると以下のとおり「対象者が本公開買付に賛同する旨の意見表明を受けておりません」とあります。

https://www.nipponsteel.com/common/secure/news/20210121_100_01.pdf

上記のとおり、当社は、対象者の株主として、2017年５月中旬以降、新型コロナウイルスの感染が拡大する以前の2020年２月中旬にかけて、対象者の経営陣との間で継続的に面談を行い、経営上の問題点の指摘を含め、対象者の経営陣に対して経営改善を促すとともに、対象者の2017年６月27日開催の定時株主総会以降、継続して対象者の複数の取締役（社内取締役及び社外取締役を含みます。） の選任議案に反対票を投じてまいりました。しかしながら、対象者の経営陣は、対象者の企業価値が毀損されている状況に危機意識を持つことなく、経営上の問題点に対して対応策を講じる姿勢は見ら れませんでした。そのため、2017年５月中旬の面談の実施以降これまでの間、対象者の企業価値の回復・向上に向けた具体的な協議は進展しておりません。このように対象者の経営陣において経営上の問題点に対して対応策を講じる姿勢が見られないことから、本公開買付けの実施について対象者と事前に協議を行ったとしても建設的な協議は望めないと考えられたため、当社は、本日までに、対象者との間で本公開買付けに関して事前の協議を行っておりません。したがって、本日現在、当社は、対象者が本公開買付けに賛同する旨の意見表明を受けておりません。

日本製鉄の東京製綱に対するTOBは現時点では敵対的TOBです。ただ、TOB条件ですが、伊藤忠によるデサントへの敵対的TOBと同じような感じですね。

TOB価格：1,500円（本日の東京製綱の終値は1,072円）

買付予定株数の上限・下限：上限1,625,500株、下限なし（現時点での日本製鉄の東京製綱株の所有割合は9.91%であるため、TOBが成立すれば所有割合は最大で19.91%になる予定）

TOB期間：2021年1月22日(金)から3月8日(月)までの30営業日

公開買付代理人、FA：大和証券

ざっと見た限りですがこんな感じです。現時点で東京製綱はまだコメントを出していないようですね。

TOBの総額は24億円ですし、東京製綱の時価総額は178億円ですからねえ・・・。本当に規模の小さい敵対的TOBです。でも重要なことは「あの新日鉄（日本製鉄）が敵対的TOB？？？」ってことです。

今年は日本が大きく変化する年に間違いなくなります。まだ詳しく見ていませんので、いずれきちんと分析します。