2021年01月21日

なぜ日本を代表する日本製鉄が敵対的TOBを選択したのか?

日本製鉄が東京製綱にTOBをかけると公表しましたが、東京製綱の取締役会の賛同を得ておらず、現時点では敵対的TOBです。では日本製鉄の公表資料を見てみましょう。TOBを実施する理由についてはこう書いてあります。

・当社は、対象者の株主として、対象者がガバナンス体制の機能不全等の経営上の問題を抱えているにもかかわらず、それらの問題に対する有効な対応策を講じず、継続して業績が悪化している状況をこれ以上看過することができない。

・対象者株式の追加取得を通じて対象者の企業価値向上へのコミットメントを高めつつ、対象者の企業価値を回復・向上させるために必要な対象者の経営体制及びガバナンス体制の再構築を促し、対象者の企業価値の回復・向上に寄与する。

他にもこんなことが書いてあります。

・2017年5月中旬以降、新型コロナウイルスの感染が拡大する以前の2020年2月中旬にかけて、対象者の経営陣との間で継続的に面談を行い、経営上の問題点の指摘を含め、対象者の経営陣に対して経営改善を促してきた。

・対象者の2017年6月27日開催の定時株主総会以降、継続して対象者の複数の取締役(社内取締役及び社外取締役を含みます。)の選任議案に反対票を投じてまいりました。

へえ、では2020年6月総会の議決権行使結果を見てみましょう。

反対個数から推測すると、日本製鉄が反対した取締役は田中会長(元新日鐵取締役、2002年4月から社長、2010年6月から会長)、幸野専務(元新日鐵、)駒井社外取締役ですかね。

うーん、今回のTOBで10%買って日本製鉄の持分が19%になっても、東京製綱は「別に怖くないもーん!」って考えませんかね?

さて日本製鉄の作戦は???でも日本製鉄がそんなことするのかなあ・・・。詳しくはのちほど!

 

 

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