2021年03月05日
リコーが大規模自社株買いを公表しましたが
リコーが1,000億円の自社株買いを公表しました。以下は日経の記事です。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO69629480T00C21A3DTA000/
以下はリコーの公表資料です。
https://jp.ricoh.com/-/Media/Ricoh/Sites/jp_ricoh/release/2021/pdf/0303_1.pdf
取得する株式の総数は発行済株式総数(自己株除く)の約20%です。日経の記事にもありますが、リコーはエフィッシモが株式を保有しています。
投資家が資本効率を企業に求める圧力は強まっている。リコーではアクティビスト(物言う株主)として知られるシンガポールのエフィッシモ・キャピタル・マネージメントが株式の約19%を保有する。
リコーが大規模な自己株取得をする背景はよくわかりませんが、もしエフィッシモの影響もあるとしたら、今回の自社株買いはどう影響するでしょうか?以下、リコーの最近10年の株価です。
エフィッシモがリコーの大量保有報告書を提出したのは以下のニュースのとおりですが、2015年9月4日です。
https://ib-consulting.jp/column/392/
この記事では2018年12月20日までの変更報告書の提出状況をまとめましたが、以降も少し買い増し、2019年8月13日に提出された変更報告書では18.99%となりました。以降、保有割合に変化はなく18.99%のままです。
エフィッシモの平均取得価格は1,120円です。大規模自社株買いの公表により株価は高騰したものの、エフィッシモの平均取得価格の水準ですから、これではエフィッシモも市場でExitするのは難しいでしょう。
さらなる対策も必要ですね。