2021年09月16日

新生銀行が現状の検討状況を公表

本日9月16日16:00にSBIが以下のリリースをしました。

SBI地銀ホールディングス株式会社による公開買付けにかかる意見表明に向けた当行の検討状況について

https://www.release.tdnet.info/inbs/140120210916499483.pdf

今回のリリースは、1ページ目に書いてあるのですが、これまでのSBIとのやり取りは記録しているが、今回SBIが主張している内容には不正確または異なる内容が含まれていたり、重要な経緯が含まれていないことがあったりするため、TOBに対する意見を検討しているところだが、現時点で主要な事実関係にかかる不正確・不十分な内容について新生銀行の認識を株主・投資家に伝えることが目的のようです。

なお、プレスの1枚目に「2021年9月17日開催の取締役会において、意見表明を含めた議題について付議する方向で検討しております」とありますので、明日何らかの公表がなされるのでしょう。

新生銀行の主な主張は、

・SBIから2019年9月に資本業務提携の提案がなされたが、真摯に検討した結果、お断りした。お断りした理由もちゃんと伝達したし、その理由にSBIも納得していた。

・SBIは資本業務提携を継続的に行ったと主張しているが、2019年9月の提案を11月に断った以降は一切提案を受けていない。

・マネックスとの業務提携については、SBI証券からの提案を受けていながら何の連絡もなくマネックス証券との業務提携に至ったと主張しているが、当社はマネックス証券とSBIを含む3社から提案を受けて検討した。しかもこの提案はSBI証券からの提案によって開始されたものではなく、当社発のもの。マネックス証券に決まったことは公表前にSBI証券に伝達することはできないものの、公表後、速やかにSBI証券に説明を行った。

という感じです。正確には新生銀行のプレスをご覧ください。

SBIと新生銀行の認識にかなりズレがあるようです。事実関係をきちんとしておくことは大変重要です。しかしながら新生銀行の株主は、全株を買い取ってもらえるわけではないものの、2,000円という価格を目の前にぶら下げられている状況にあります。乱暴に言えば「経緯の事実関係などどうでもよい。いくらで買ってくれるのかが重要」と考える株主もいるでしょう。そういった株主にどう対処するか、時間や情報を確保するだけで十分か、確保した時間で何をするのか、が重要になってきます。

 

 

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