2021年11月08日

まだまだ終わらない関西スーパー~オーケーの公表資料をまとめます~

オーケーが公表した以下の内容が非常によくまとまっていてわかりやすいです。オーケーの主張を時系列でまとめました。

関西スーパー様の臨時株主総会における議決権行使の集計に係る疑義の判明について

まずオーケーは僅差で可決されたけど、総会検査役の立会いの下で公正に議事運営された結果と考え、臨時株主総会同日 に弊社提案を取り下げることを公表した、でも・・・以下のように言っています。

しかしながら、その後の11月5日に、総会検査役より、本臨時株主総会の経過について、通例とは異なる経過があり、本経営統合に係る議案の決議の方法について特に留意すべき事項であると考えられることから、裁判所と協議の上、本臨時株主総会の招集の手続及び決議の方法に関する調査結果全体にわたる報告に先んじて、議決権行使集計の経過について報告する報告書が裁判所に提出されたことが判明いたしました。

以下、時系列でまとめます。

午後1時40分ごろ  議場が閉鎖された上でマークシートによる投票

午後1時55分ごろ  議長よりマークシートの回収が完了したため議場閉鎖を解除し、午後3時まで休憩する旨の説明

午後2時ごろ    集計作業室で株式事務を取り扱う証券代行会社等の担当者によりマークシートの集計作業

午後2時50分ごろ  集計作業が完了

午後2時57分ごろ  総会検査役は集計結果が印刷された書面を集計作業室で受け取り、本経営統合に係る議案が僅差で「否決」であることを確認

午後3時ごろ    議場にて議長より、集計が間に合わな いこと、非常に僅差であり慎重を期すため休憩時間を午後4時まで延長する旨のアナウンス

午後3時45分ごろ  議場に戻っていた総会検査役は、関西スーパーの代理人弁護士より別室にて話したい事がある旨の申入れを受けた ※別室において、総会検査役は、関西スーパーの代理人弁護士から、ある株主が本来「賛成」する意図だったにもかかわらずマークシートを白紙で提出してしまったため、自身の議決権行使がどのように扱われるのか確認したい 旨の申し出が午後3時30分ごろにあったとの説明を受け、また、関西スーパーの判断として、「棄権」と扱われていた当該株主の議決権を「賛成」として取り扱うこととした、という趣旨の説明を受けた

午後4時10分ごろ  臨時株主総会が再開され、議長より、全ての議案が僅差で「可決」されたものと報告され、臨時株主総会が終了

うーん・・・。なお、オーケーは以下の事項を外部の弁護士及び株主総会実務に詳しい専門家の意見を複数確認したそうです。

① 上場企業における公正な株主総会の運営の在り方として、投票を締め切った後に特定の株主の投票内容のみを自社に有利に変更させること自体決してあってはならないこと

② 関西スーパー様による総会検査役に対する説明の真偽は確かめようがない上に、仮にその説明のとおりに、ある株主の方が本来は「賛成」する意図を有していたにもかかわらず本来の意図と異なる投票を行ったものだったとしても、投票を締め切った以上は、議長自身が議場で説明したとおり「棄権」として取り扱われるべきであること

③ 仮に何らかの理由により例外的に当該投票が無効であり「棄権」として扱うべきでないと考えたとしても、その議決権の行使については「賛成」として扱われるべきではなく、「無効(不行使)」として扱われるべきであること

一方で日経の記事を見ると以下のようにあります。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC08AQG0Y1A101C2000000/

裁判所がオーケーの主張を認め、統合が白紙になるかについては、「ハードルが高い」との見方が多い。

検査役の役割は「あくまで総会の手続きを正確に調査し報告すること」(早川明伸弁護士)だが、「実務上は、検査役が手続きの正当性を判断するレフェリーとして運用されている面もある」(植松貴史弁護士)という。

これ、どうなるのでしょうかね?もちろん現在のところオーケーが主張しているだけですので、関西スーパー側の反論を見てみないとわかりません。

 

 

 

 

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