2019年01月11日

デサントと伊藤忠はどうなるのか?

本日、2019年1月11日の日経2面に「伊藤忠とデサントが対立」という記事がありました。デサントと伊藤忠のケースについては、何度かコラムで取り上げています(コラムNo.444、No,457など)。今年の株主総会で伊藤忠はデサントに株主提案をするでしょうか?株主提案をしたとして、可決できるでしょうか?以下、デサントの2018/3期末の株主構成です。

上記では伊藤忠の持ち株比率は25.53%になっていますが、伊藤忠はデサント株を買い増しており、直近提出された変更報告書によると、保有割合は29.84%です。ちなみに、2018年6月に行われたデサントの株主総会における議決権行使率は約85%でした。

伊藤忠が、仮に普通決議による賛成が必要な議案を株主提案した場合、伊藤忠以外に13%程度の株主の賛成票がないと可決できません。キモになるのが、外国人株主の行動でしょう。

一方デサントは気を付けなければならない点があります。伊藤忠以外にアクティビスト・ファンドなどがデサント株を取得していた場合、株主提案をされた場合にキャスティングボートを握られることになります。そうなると、アクティビスト・ファンドがデサントに対して、株主還元の強化などに関する要求をちらつかせながら交渉してくる可能性もあります。

お家騒動になると、よくアクティビスト・ファンドが登場することがありますので要注意です。というか、お家騒動にはロクなことがありません。歴史が語っています。

 

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