2022年03月10日

乾汽船の株価って買収防衛策が重しになってますかね?

アルファレオに株式を取得され、株主提案や訴訟などを起こされていた乾汽船ですが、めでたくアルファレオが株式を売却し始めました。ところで以下は乾汽船の株価です。買収防衛策の再導入を公表したのが2019年5月14日です。わかりやすいように2019年5月14日から直近までの株価を取ってみました。

2019年5月14日の終値が824円であったのに対して、翌5月15日の終値は785円でした。乾汽船はたしかに平時型買収防衛策を再導入したものの、そのタイミングはアルファレオが買い増している際の再導入であり、限りなく有事型に近い買収防衛策と見なされ、株価が下がった可能性がありますね。

ちなみに5月14日に公表したのは買収防衛策の再導入だけではありません。以下もです。

2019年3月期 通期決算短信〔日本基準〕(連結)

繰延税金資産の取崩し及び連結業績予想値と決算値の差異並びに剰余金の配当に関するお知らせ

新任社外監査役候補者の選任及び役員の異動に関するお知らせ

業績、あまりよくなかったですね。株価が下がったのは、少なくとも買収防衛策だけが要因ではないと思われます。

仮に買収防衛策が影響したんだ!影響したに決まっている!という場合であっても、その後の株価はどうでしょうか?1,000円を超えてきてますね。あれ、買収防衛策って株価の重しになるんじゃないの???ただ、2020年3月や5月あたりに下がってますね。これも中計を公表したり、コロナの影響だったり、いろいろ複合的な要因がありそうです。

そして乾汽船の株価はここ最近、右肩上がりです。だれも乾汽船が買収防衛策を導入していることなど知らないだろうし、知ったとしても「へえ、そうなんだ。ところで買収防衛策ってなんだっけ?」という反応でしょうね。

結論!買収防衛策は株価に影響を与えない!

 

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