2022年05月11日

一瞬錯覚かと思いましたが、Jパワーに株主提案

さきほど日経の速報が流れてきて「ん?なんで今さら過去の株主提案のことを速報で???」と思ってしまいましたが、Jパワー(電源開発)が株主提案をされたそうです。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB108EO0Q2A510C2000000/?n_cid=BMSR3P001_202205111513

ESG(環境・社会・企業統治)対応を迫る「物言う株主」の圧力が一段と強まってきた。欧州の機関投資家3社は11日、Jパワーに温暖化対策の強化を求める株主提案をしたと発表した。非政府組織(NGO)ではなく運用大手が共同で気候変動対応を要求するのは国内では初めて。今後、欧米のように圧力が強まるとみられ、企業は事業の見直しも含めた対応が必要になる。

「欧州最大の資産運用会社の仏アムンディ、世界最大級のヘッジファンドの英マン・グループ、英銀系のHSBCアセットマネジメントが共同で株主提案」をしたそうです。

Jパワーに株主提案と見た瞬間に「ザ・チルドレンズ・インベストメントファンド」を思い出しました。TCIという英国の投資家です。

https://ib-consulting.jp/newspaper/1441/

当時TCIはJパワーに対して特に株主還元の強化を要請していました。ただ、Jパワー株式の10%以上を取得して圧力を高めようとしたものの、外為法に阻まれ、最終的にはExitしました。

上記記事でも触れていますが、以下、TCIは「二酸化炭素(CO2)の排出量を開示しない企業の経営陣に罰を与えるとする方針を明らかにした。」そうです。まあ、今回のJパワーの件とは関係ありませんが。でも気になりますね。また戻ってくる=投資してくる可能性も否定はできません。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52846730S9A201C1000000/

かつてTCI対策で大変な思いをしたであろうJパワーにまた株主提案です。最近敵対的TOBは起きていませんが、やはり株主提案のシーズンですね。Jパワーにまた株主提案とは非常に驚きです。今回はアクティビストによる株主提案というわけではありませんから、攻撃的かと言えばそうではないかもしれません。一方で提案株主がアクティビストはないからこそ、一般株主からの支持を得られる可能性があります。

定款変更を求めているのか、宣言的決議とするのかまだよくわかりませんが、このケースは要注目です。

定款変更だそうです。まあ、外部から見た安定株主比率を考えると定款変更議案を可決させるのはまずムリですね。いずれ詳しくまとめます。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-05-11/RBOXY2DWLU6Q01

 

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