2022年05月31日

SBI北尾さんの発言はシルチェスターの行動を受けてのことでは?

今日の日経に以下の記事が掲載されています。北尾さんの発言はけっこうインパクトのある内容だと私は思います。

SBI・新生銀行連合が狙う地銀新秩序 販売力の弱さ課題

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB27C070X20C22A5000000/

5月27日の決算説明会での発言だそうですが、私が気になっているのは以下の内容です。上記電子版には記載されていませんが、本日の日経朝刊9面には記載されています。

SBIにとって地銀戦略の核に据えるのが新生銀行だ。北尾氏は決算説明会で「物言う株主が保有する銀行株を売る時に新生銀行自身が買うということもあるかもしれない」と述べた。

ここで北尾さんがおっしゃっている「物言う株主」とはシルチェスターのことでしょうね。シルチェスターは地銀の株を割と持っています。そして今年、シルチェスターにしては珍しく地銀各社に株主提案をしました。中国銀行、滋賀銀行、京都銀行、岩手銀行に対してです(今のところ沖縄銀行とコンコルディアHDには株主提案をしたという公表はありません)。

https://ib-consulting.jp/newspaper/4237/

以下は有料記事です。

No.1308 なんでシルチェスターがこんなに株主提案を???

そしてこの北尾さんの発言は、シルチェスターがセントラル硝子株を旧村上ファンドに相対で譲渡したことを踏まえての発言ではないでしょうか?シルチェスターは値段さえあれば旧村上ファンドにだって保有株を売る。必要であれば我々もシルチェスターから株を買うこともある、ということではないかと思います。

この動きはいろんなところに波及する可能性があります。今は北尾さんだけかもしれませんが、いずれ事業会社にだって波及します。アクティビストが保有する株式を相対で取得してくる同業だっているでしょう。当然、これまでもそういうことは起きています。

なお一層、平時からの企業防衛投資が必要な時代になりました。

 

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