2022年11月25日

ジャフコに関する今のところの感想

大惨敗ですね。当初旧村上ファンドはジャフコに対してこう言っていました。ジャフコが導入した有事型買収防衛策に書いてあります。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/8595/tdnet/2174167/00.pdf

2022年8月4日に野村絢氏及びシティインデックスイレブンスの代表取締役である福島啓修氏と、同月5日に村上氏、野村絢氏及び福島氏と、それぞれ面談し、同月5日の面談において、村上氏らから、 シティらが当社株式を15%弱取得したことについて知らされるとともに、当社株式を今後も買い増し、当社株式の51%を取得する可能性があることを示唆されると共に、当社保有に係る株式会社野村総合研究所の株式を流動化等した上で、当社の株式時価総額の約3分の1、連結株主資本の40%にも相当する約500億円もの自社株買いを行うべき旨を要請されました。

ジャフコは「当社の株式時価総額の約3分の1、連結株主資本の40%にも相当する約500億円もの自社株買い」を行えと要請されたと言っています。あきらかにジャフコは「過大な株主還元の要求だ」と言っているんでしょ?このようなムチャな要求は吞めないから有事型買収防衛策を導入したのでは???

そして500億円の自社株買いを要求されたジャフコは今回420億円の自己株TOBを実施すると公表しました。しかも今の株価だと旧村上ファンドが応じてくれないので、わざわざ価格設定期間を設けて株価を上げて実施する、と。

有事型買収防衛策、まったく機能しませんでしたね。なんのために導入したの?臨時株主総会、やらんかったね?

今回の自己株TOBについての理屈はわかります。プレミアム価格にしないよう、現時点での株主還元方針やNRI株の売却方針などを公表し、それらを株価に織り込ませたうえで、価格設定期間のVWAPからディスカウントした価格で自己株TOBをやる、と。だからプレミアム価格で旧村上ファンドから買い取るわけじゃない、利益供与じゃない、と。

それを世の中では「屁理屈」と言います(「屁理屈も理屈のうち」という声が聞こえます)。このように旧村上ファンドを追い出す際においては、いかに体裁や理屈を整えるかが重要ではありますが、それにしても知恵の使いどころが違うのでは???

これで旧村上ファンドは大儲けします(もう眠いので今日は計算しません)。多額のキャッシュを手に入れます。そしてその多額のキャッシュは既存・新規の投資先に振り向けられます。どんどん旧村上ファンドの犠牲者が出ます(あえて犠牲者と言っていますが、株価を割安な状態にし、旧村上ファンドにつけこまれる隙を作った経営陣に多大な責任があることは明白です)。

そのようなことに間接的に手を貸しているという自覚はあるでしょうか?誰に聞いているかはわかると思いますけど。

有事のアドバイザーにとって必要なことってなんでしょうね?私は「会社の生死を左右する仕事なので、ある意味、聖職と考えて仕事をすること」だと思いながら日々やっています。いずれ詳しく書きますが、もう私にとってはお酒タイムなので、これで今日の仕事は打ち切りです。では皆さん、また明日!

追伸:そろそろツイッターも始めます。遅っ!

 

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