2023年02月06日

敵対的TOBを実施されているT&K TOKAが反対意見を表明

敵対的TOBを実施されているT&K TOKAが反対意見を表明しました。

https://www.release.tdnet.info/inbs/140120230206500742.pdf

まだざっとしか読んでいませんが、有事型買収防衛策の導入・発動はしないそうです。以下のとおりです。P24~25にあります。

なお、本公開買付けが強い強圧性を有することを踏まえれば、いわゆる買収防衛策を導入することにより、当社の株主の皆様における本公開買付けに係る判断を行うために必要な情報と時間を確保した上で、強圧性の存在しない状況で株主の皆様の意思を確認するための臨時株主総会(以下「株主意思確認総会」といいます。)を招集し、株主意思確認総会において株主の皆様のご承認を得た上で、本公開買付けに対して対抗措置を講じていくべきであるという考え方もあり得ます。そのため、当社取締役会は、買収防衛策の導入の是非についても慎重に検討いたしました。もっとも、買収防衛策を導入・発動した場合には、株主意思確認総会の開催や、対抗措置の発動後に公開買付者グループから提起されることが予想される裁判手続のために、当社の多くの経営資源やコストを割く必要があり、解決に要する期間も長期化することが見込まれること等を踏まえると、本中期経営計画の確実な実行を通じた当社の企業価値ひいては株主共同の利益向上という、本来、当社経営陣が注力すべき施策に集中することがかえってできなくなってしまうことが懸念されました。そこで、当社経営陣としては、本公開買付けに下限が設定されていることも踏まえ、買収防衛策の導入によるのではなく、公開買付者に対する質問等を通じて本公開買付け及び公開買付者グループに関する情報を収集し、これを精査することによって当社としての反対意見を株主の皆様に適切に提示し、本公開買付けに応募するか否かに関する判断に必要かつ十分な情報を株主の皆様に提供することにより、株主の皆様が本公開買付けに応募しないように努め、本公開買付けが不成立となるように行動することが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の維持又は向上の観点で最適であると判断し、買収防衛策を導入しておりません(但し、かかる判断は現時点の事実関係に基づくものであり、今後、状況の変化等を受けて変更される可能性があります。)。

うん、よくわからない。強い強圧性を有する条件のTOBだけど、有事型買収防衛策で対抗すると時間もコストもかかるし、経営陣が本業に注力できなくなる、だから有事型買収防衛策で対抗する選択はせず、株主の皆さんが応募しないよう適切に情報提供をしていく、と・・・。

強圧性があって株主のためにならないTOBなのだったら、株主意思確認総会を開催して有事型買収防衛策で対抗すべきだ!と株主を説得しに行けばいいのに、と私は思いますけどねえ。

で、会社は有事型では対抗せずに、株主に情報提供してTOBに応募しないよう説得する、と言っているのでしょうけど、ここで大切なことは「株主はTOBに応募するかどうか何をもって判断するのか」ということです。強圧性があり、部分的買収であっても、株主にとって重要なのは「TOB価格」では?で、T&K TOKAはTOB価格についてどう評価しているかというと、以下です。P28の一番下に書いてあります。

(ⅴ)公開買付価格について

本公開買付けが強い強圧性を有することからすると、本公開買付価格の妥当性如何にかかわらず、本公 開買付けが当社株主の意思を軽視した不適切なものであるとの評価は変わらない。

???株主をこれから「TOBに応募しないでください」って説得しなきゃいけないのに、TOB価格について「安すぎる!」と言わないんですか?「強圧性が高いTOBだし、そもそもTOB価格が安すぎる!株主の皆さん、このような安い価格のTOBに応募しないでください!」って言わないと迫力出ないんじゃないの?

「中長期的に見てください!私たちは株価をTOB価格以上にします!」とか。部分的買付けとは言え、TOB価格には言及したほうがよいと思います。

まだざっとしか読んでおらず、細かく読めばちゃんと書いてあるのかもしれませんが、取り急ぎ。

 

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