2023年04月19日

公正な買収の在り方に関する研究会 第7回

「公正な買収の在り方に関する研究会」第7回がアップされています。

https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/kosei_baishu/007.html

以下は「指針原案」の修正版です。「第5章 買収への対応方針・対抗措置」も少し修正されています。注目したいのは以下です。

https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/kosei_baishu/pdf/007_03_00.pdf

前回の指針原案では、買収防衛策が必要だと考える場合は取締役会の構成の独立性を高めていく(例えば社外取締役の比率を過半数とする)ことで公正性を担保せよ、そういう場合は機関投資家・議決権行使助言会社は形式的に判断せず、仕組みや対話の内容を踏まえて判断せよだったのが、「社外取締役を主体とする特別委員会の判断を最大限尊重すること」も加わりました。

これは大きいと思います。取締役会の過半が社外取締役である会社は少ないけど、独立委員会のメンバーが社外取締役である会社は多いですから。

ただ、独立委員会のメンバーが全員社外取締役だ!だから買収防衛策の中身をちゃんと見ろ!賛成しろ!は通じません。この前に記載されているとおり、平時から会社の本源的価値を高めるための合理的な努力を貫徹するとともに、それが時価総額に反映されるよう取り組んでいないとダメなのです。この件については明日のコラムでまとめます。

買収防衛策は時間と情報を確保するためのルールに過ぎないのだから賛成しろ!はもう通じません。ちゃんと業績と株価をあげないとダメです。

 

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