買収されない方法がこの記事に書いてあります。
以下日経の「諦めのツルハ「もうイオンでいい」 ドラッグ店再編の号砲 ドラッグストア大再編(1)」を読んだのですが、非常に興味深い内容です。これはツルハが実質買収されるに至った経緯が書いてありますが、じっくり読むと「なるほど。こうやれば買収されないんだな」という方法が書いてあります。経営者は本当に平時から会社の在り方についてきちんと考えておいたほうがよいですね。では買収されない方法を書きます。あっと驚くような方法ではありません。当たり前の話です。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC255ZW0V20C24A7000000/
それは「腹を括ってあきらめない」ということです。「なんだよ!そんなことかよ!」と思いましたか?実はそれができるようでできないんですよ。記事にこう書いてあります。
その時点では鶴羽はまだ独立路線にこだわっていた。しかし創業家が持つツルハHD株の持ち分は10%に満たず対抗手段は限られる。鶴羽は打開策に奔走し、商社や投資ファンド、事業会社などが資本提携案を提示してきたがうまくいきそうにない。「物言う株主からの圧力は相当だ。このままでは鶴羽が潰れてしまう」(ツルハHD幹部)。万策尽きる中、徐々に追い込まれた。
一瞬「ツルハが潰れてしまう」かと思ったのですが、オアシスの圧力によって「鶴羽社長が潰れてしまう」ということですね。そんなにアクティビストってのは圧力をかけてくるものなのでしょうか?アクティビストのかけてくる圧力とはどういうものなのでしょうか?
面談でのプレッシャー、経営改善要求、株主提案などなどいろいろとあります。ストラテジックキャピタルの丸木さんは日経新聞を使った広告といったネガティブキャンペーンも展開しました。毎年毎年株主提案をされたケースもあります。そんなことをされていると、経営者ってホントに疲弊するんですよねえ。
ただ私は「日本の経営者の皆さんって、本当にまじめだなあ」と思うのです。アクティビストって貴社の業界の素人ですよ。素人の経営改善要求や株主提案なんて、そりゃ法律にのっとって適切に対応をしなくてはならないものの、何もまじめに取り扱う必要なんてないんですよ。「あー、はいはい。素人がなんか言うとるわ。適当に取り扱っとけ」という程度の対応で本来はよいのです。だっていろんな金融機関からM&Aの提案とか来ますよね?その時に「業界再編の必要性!」とか金融機関の方は言いますよね?それに対して貴社は本音ではどう思っていますか?
「はいはい。まったく業界のことがわかってねーなあ。そんなことはすでに検討済み。やらない理由があるんだよ」と思っていませんか?でもアクティビストに言われると「はは~、おおせのとおりに!」と言われるがままに業界再編に突き進んでしまったケースがいくつかあります。
でもですね。その業界再編は本当に会社のためになる業界再編だったのでしょうか?株主のためになるのでしょうか?その業界再編の必要性を主張したアクティビストはまだ貴社の株を持っているのでしょうか?もういないでしょ?
ではその業界再編は何のための業界再編だったのでしょうか?大量に株を持ったアクティビストが市場で売りさばくことができないから、アクティビストのExit手段として業界再編を主張したということではないでしょうか?
会社のためでもなければ株主のためでもない。業界のためでもなければ日本経済のためでもない。すべては自分たちが儲けるため、売り抜けるための業界再編では?そんなことに経営者は付き合っちゃいかんでしょ?付き合わないためにはアクティビストにいくら攻撃されようが、腹を括ってあきらめず、自分たちの主張を株主やステークホルダーに訴えていくのです。こう言うと「気合と根性だけではアクティビストの攻撃に耐えられないだろ?」とおっしゃると思いますが・・・
はい、気合と根性だけでは耐えられないでしょうね。当たり前です。これは今回のコラムでは申し上げませんが、ちょっとしたテクニックが必要になってきます。ただし、テクニックはテクニックであり、そのテクニックを使うには気合と根性が必要です。すべての土台が気合と根性ですよ。
テクニックについては今週のコラムで!企業防衛の歴史を知れば、テクニックもわかります。賢人は歴史に学ぶ。
なお、もちろんアクティビストの言うことでも無視できないことはあります。甘えてはいけないことももちろんあります。ただ、業界再編って会社の根本が変わる話であり、それを業界の素人に主導されてはいけないし、情けないということです。経営者の皆さんが一番会社や業界のことが分かっているのであり、再編の主役は皆さんなのです。
