2019年02月28日

ダルトンがT&K TOKAの株式を大きく買い増し

先日お伝えしたダルトンという投資家ですが、投資先の一つであるT&K TOKAという会社の変更報告書を提出しました。これまでの保有割合は15.29%でしたが、本日提出した変更報告書によると保有割合が20.51%に急上昇しました。何が起きたのでしょうか?ダルトンが提出した変更報告書の最近60日間の売買状況を見てみましょう。

2019年2月21日に市場外で4.79%取得していますね。誰から買ったのでしょうか?変更報告書の提出状況を見てみましょう。

2月27日にシュローダーが提出していますね。ではシュローダーの保有割合は12.76%から7.18%に減少しました。最近60日間の売買状況を見ると、2月21日に市場外で4.79%売却したようです。ダルトンが提出した変更報告書と一致しますので、ダルトンはシュローダーから市場外でT&K TOKAの株式を一気に取得したということです。このように、アクティビストは市場で株式を取得すだけではなく、機関投資家から一気に取得することもあります。「優良な機関投資家が当社の株式をアクティビストに売却することなどしないだろう」とお考えになっていた方もいらっしゃるでしょう。間違いです。儲かるのであれば、売却先は誰でも問題ありません。

T&K TOKAの2018/3期末の株主構成を見ると、外国人株主が35.58%もいます。一方、個人株主も35.21%います。外部から見た安定株主比率は25.52%です。買収防衛策を入れておけばよかったと思いますよ。安定株主比率がそれほど高くなく、外国人株主比率が高いから否決されると考えますか?そこそこ個人株主比率が高いから、チャレンジすれば可決できたと思いますよ。

否決されるリスクが高いと考えるなら、導入方法や仕組みを工夫すればよかっただけです。買収防衛策を導入・継続できない会社はこの世にありません。どの会社だって工夫すれば導入できるのですから。

 

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