2019年03月01日

「対話」で株主還元厚く

本日の日経19面にあった記事です。「株主が力づくで還元を迫る「対立」ではなく、他の機関投資家と歩調を合わせた水面下での「対話」戦略が奏功しているようだ」とあります。

他の機関投資家と歩調を合わせて水面下で力づくで迫ったから企業サイドが折れたのでしょ?12月決算企業の株主総会が下旬から始まります。目立った株主提案はスパークスによる帝国繊維に対するものです。確実に否決されるとは思いますが、毎年毎年株主提案をされたらいつか帝国繊維が折れざるを得なくなるかもしれません。株主サイドの戦略は多様化しています。株主サイドが北風作戦から太陽作戦に切り替えたようにマスコミは報道していますが、太陽作戦に見せかけた北風作戦にほかなりません。

記事には英国のシルチェスターに関しても触れられています。シルチェスターが一企業の株式を20%以上取得することはあまりありませんし、記事にも「ニッコンHDやリョーサンでは保有比率が20%前後に達するが、「20%が上限」と経営権を目指すような株式取得はしない方針を明らかにした」とあります。

20%という水準では確かに経営権を取ることはできませんが、経営に対する相当な影響力を持つことは明らかです。今の世の中、村上ファンドだけではなくいろんな投資家がいます。そのような投資家に対抗するための新しい「買収防衛策」ではなく「企業防衛策」が必要な時代になったと言えます。

新しいタイプの買収防衛策は来週月曜日のコラムで公表します。

 

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