2019年03月21日

日本、割安株の宝庫

タイトルの記事が日経ヴェリタスにありました。フィデリティのジョエル・ティリングハスト氏という方へのインタビュー記事です。記事の中に以下のような内容がありました。

もし、バリュー投資の祖であるベンジャミン・グレアム氏が生きていたら、きっと日本に拠点を移すだろう。米国では「ラッセル2000」の構成銘柄でPERが30倍以下の銘柄は約190社しかない。日本には約1300社ある。米国と違って負債も少ない。日本の個人投資家は1990年代のバブル崩壊以降、株に関心を失い通貨に投資する「ミセス・ワタナベ」になってしまった。市場に無視されている銘柄が多い。

バリュー投資家にとって日本の市場は宝の山でしょう。効率化の進んだ米国市場については、アクティビストが物を言いたくても、言える物がなくなっています。一方、日本企業は言える物がたくさんあります。だからアクティビストは必ず日本企業をターゲットにしてきます。今後は村上ファンドだけではありません。

2019年が始まったまだ3か月しかたっていませんが、新明和工業によるプレミアム付き自己株TOB、伊藤忠によるデサントへの敵対的TOB、廣済堂のMBOに対する村上ファンドのカウンターTOBが起きました。まだ3か月しかたっていないのに、これだけのイベントが起きました。

3月決算企業の株主総会はもうすぐです。来月には株主提案が始まってきます。買収防衛策ではなく会社防衛策の検討を真剣に考えないと、次のターゲットは貴社になります。

 

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