2019年03月25日

ベジさんの次のターゲットは日邦産業

富士通とのTOB合戦を制し、ソレキアに対する敵対的TOBを成功させた佐々木ベジさんが会長をつとめるフリージア・マクロスが日邦産業(コード9913)という会社の大量保有報告書を提出しました。保有割合は5.77%です。

日邦産業の最近1年間の株価推移は以下の通りです。

フリージア・マクロスはいつから日邦産業の株を買い始めたのでしょうか?大量保有報告書に記載されている最近60日間の売買状況は以下の通りです。

上表の「割合」欄の数値を合計すると、保有割合の5.77%と同じになります。ということは、フリージア・マクロスが日邦産業株式を買い始めたのは2019年2月14日バレンタインデーということです。

へえ。伊藤忠によるデサントへのTOBが開始されたのは1月31日です。私は経営陣の事前承諾なく開始された時点で敵対的TOBを認定していますが、マスコミ的にはデサントが反対意見を表明した時点で敵対的TOBと見なしています。デサントが反対意見を表明したのは2月7日です。

ベジさん、伊藤忠に触発されたのでしょうか?「日本企業に対して初めて敵対的TOBを成功させたのはオレだ!伊藤忠ではない!」と。私も初めて本格的な敵対的TOBを成功させたのは佐々木ベジさんであると思っていますし、今回の伊藤忠によるデサントに対する敵対的TOBとは比較にならないほど難易度の高い敵対的TOBを成功させたと評価しています。佐々木ベジさんは大企業である富士通をホワイトナイトとして登場させ、富士通に打ち勝ったのですから。

佐々木ベジさんが触発されたなーんてことはないのでしょうが、伊藤忠による行動がベジさんに火をつけた可能性はあるかもしれません。早めに行動しないと投資先が防衛行動に出るかもしれない、とか。

村上ファンド、伊藤忠、佐々木ベジ。役者はそろいました。さて皆さんのやるべきことは?

なお、この日邦産業という会社、いずれ分析してコラムでお伝えしますが、ソレキアに株主構成がそっくりです。また、四季報上も「電子部品商社」という位置づけです。ソレキアもそうでした。

 

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