2019年12月20日

これからの上場子会社

東芝(東芝デバイス&ストレージ)が完全子会社化を目的にTOBをかけているニューフレアテクノロジーに対して、HOYAが敵対的TOB(予)を公表しました。このような動きが出てくると、上場子会社は「親会社がいるから安心!」とは言っていられません。また親会社の方も「オレたちが過半数持っているから敵対的TOBなんて仕掛けられる訳がない!」と言っていられません。

上場子会社について私はまったく否定しませんが、しかし、「一生上場子会社のまま」という考え方はちょっと違うのではないかと思います。例えば「将来的には100%子会社化する」なのか「将来的には全株売却する」というゴールへの過渡期であるということであればわかります。

今や親会社にとっては、上場子会社を有することはリスクが大きいと思いますし、上場子会社の方もまったく安心できない状況になっています。HOYAだけではなく、アクティビスト・ファンドだって上場子会社をターゲットにしてくるかもしれません。いや、現にもう上場子会社はアクティビストのターゲットになっています。エフィッシモがかつては上場子会社をよく狙っていましたから。

今後、上場子会社の完全子会社化、他社への売却というのが増えてくると思われます。それを見越してアクティビストが来年、上場子会社をターゲットにしてくる可能性があります。今のうちからグループ戦略をよく練っておく必要があると思われます。

 

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