2020年01月14日

HOYAはTOB条件を変更するでしょうか?

私は散々HOYAはニューフレアテクノロジーに対するTOB価格を上げてくるだろうと予想しました。一方でHOYAがTOB価格を上げないことも想定されます。

東芝によるニューフレアテクノロジーに対するTOBの条件として、下限が設定されています。東芝グループはニューフレアテクノロジー株式の52.40%を所有しており、今回のTOBの下限は1,633,700株です。所有割合で言うと14.27%です。14.27%の応募がないとTOBは不成立になりますが、かつて東芝グループであった東芝機械がニューフレアテクノロジー株の15.80%を所有しており、東芝機械が応募すればTOBは成立します。しかし、東芝機械はもう東芝グループではなく、4月から社名も芝浦機械に変更されます。東芝グループでもない東芝機械が、HOYAが提示する価格よりも安い東芝のTOBには応募しにくいでしょう。東芝機械が価格の安いTOBに応募してしまうと、東芝機械は自社の株主に説明ができません。それに東芝機械の株主には村上ファンドがいます。価格の安いTOBに応募してしまえば、村上ファンドから何を言われるかわかりません。

HOYAがこのように考え、とりあえず12,900円という価格を提示しておけば、東芝機械は東芝のTOBには応募できないだろうと読み、HOYAが現時点でTOB価格を引き上げない可能性があります。

さてこれで本当に大丈夫でしょうか?よーく考えると、東芝機械が現在の条件で東芝のTOBに応募できる理屈はたつと思います。

詳しくはNo.746 こう主張すれば東芝機械はニューフレアテクノロジーに対するTOBに応募できるのでは?をご覧ください。

 

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