2020年03月12日

村上さんたちの回答に対する東芝機械の回答

なんだかよくわらかなくなってきますが、東芝機械の質問に対する村上さんたちの回答に対して、東芝機械も以下の通り回答しました。東芝機械の回答はページの左上に「当社からの回答」とある4枚目と5枚目です。

https://www.release.tdnet.info/inbs/140120200312478294.pdf

これを読んだ感想ですが「え、そうだったの?村上さんたちが言っていることと東芝機械の対応って全然違うじゃん!東芝機械は株主対応も村上さんたち対応もちゃんとやってるんじゃん!」です。全然知りませんでした。もっと早く、効果的に訴えておいたほうがよいのではないでしょうか?例えば以下です。

また、貴社は当社から中計について説明を受けていない、或いは、ガバナンスコードが定める「株主との対話」に反すると主張しておられますが、2月4日の説明会においては、所定の時間を大幅に超過する中で、貴社福島氏からのご質問について当社(飯村、坂元、岩崎)から誠実にご説明を申し上げたことは十分ご認識済みかと存じます。従い、このような印象操作をなさることも大変に残念に感じます。(そもそもは、1月に、当社が経営改革プランの公表を待ったうえでの面談をご提案したところ、それを「拒否」して、TOBを強行されたのは他ならぬ貴社であり、その経緯に照らせば、貴社が、ことさらにガバナンスコードの「株主との対話」を金科玉条のように強調されることも奇異に映りますが、そのことは措くとします。)。そもそも、当社は、貴社グループによる株式取得開始後、村上世彰氏、野村絢氏、福島啓修氏らとの面談や書簡のやり取りを通じて何度となく対話を重ねてきたことは、ご高承のとおりです。

当社は現在、2月4日の説明会に直接の参加ができなかった機関投資家株主の皆様に対してご説明を行っておりますので、当面、そちらの株主の対応が優先となることは先日当社からも貴社にお伝えしたかと存じます。(あとは省略)

以前から村上さんたちはツイッターなどで「個別の株主への説明は応じかねると言いながら、主要な機関投資家に個別に説明するってのはどういうことだ!」といったことを指摘していました。この指摘は私も気になっていたことですで指摘しています。

東芝機械の言い分はこういうことだったんですねえ。やっとわかりました。これ前から主張していましたっけ?私の見落としでしょうか?でもこれ、広く一般株主にもアピールしたほうがよいのではないでしょうか?東芝機械は村上さんたちに対してちゃんと説明したし、時間を超過しても誠実に対応したんですから。個別に回っているのは説明会に出席できなかった機関投資家なんですよね?もっとアピールしたほうがよいのではないでしょうか?

「オマエが読んでなかっただけだ!」と言われるかもしれませんが、僭越ながらこういうことを職業にしている私が気付いていないということは、一般株主も気付いていないのではないでしょうか?せっかくちゃんと村上さんたちにも対応しているのに、あたかも東芝機械が村上さんたちを除外して株主に説明しているような印象を持っている株主、マスコミもいるのではないでしょうか?

もったいないと思います。このプレス、もっと早くに読みたかったです。

あと、回答の最後に「重要な事項は、まずは訂正公開買付届出書による開示を最優先で行うべき」とありますが、おっしゃるとおりだと思います。法律、ルールをちゃんと守ってやるべきです。ただし、法律、ルールに則って対応するのは当たり前なのですが、あまりそれらに縛り付けられてしまうと、対応が後手後手になる、もしくは後手後手の対応をしているという印象を持たれてしまう可能性があります。一般株主や投資家は、訂正公開買付届出書なんて見ないでしょうし、知らないでしょう。ユニゾHDみたいにプレスに加えて、わかりやすいアピールポイントをまとめたパワーポイント資料なんかをあわせて公表したり、株主に早く知ってもらいたい情報は工夫して発信したりする必要があるのではないかと思います。

 

 

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