2020年07月27日

大戸屋にホワイトナイトは現れるか?

以下のとおり、日経ビジネスの大戸屋HD窪田社長へのインタビューを読むと、ホワイトナイトの登場については「現時点でTOBに対してホワイトナイトはいません」と否定しています。

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00006/072000101/

記者が最後に「しつこいですが、ホワイトナイト探しを今はしていないと。」と確認するも、窪田社長は「今は探していません。今後、中期計画の達成に向けて親和性の高いところと話を進めることはあるかもしれないが、今は具体的にはしていません。」と再度否定します。

本当にいないのでしょうかね?いないのだとしたら、大戸屋にとって相当厳しい戦いになります。ただ大戸屋側が「死んだふり作戦」をしている可能性もあります。

最近の敵対的TOB事例でホワイトナイトが登場したのは、佐々木ベジさんvsソレキアにおける富士通とエイチ・アイ・エスvsユニゾHDにおけるフォートレスです。フォートレスは後にユニゾHDが反対表明をしたことから、ブラックナイトになってしまいましたが。

ちなみにホワイトナイトが登場したタイミングですが、佐々木ベジさんがTOBを公表したのが2017年2月3日で、ソレキアが反対表明をしたのが3月10日(留保の意見は2月16日、ベジさんからの回答は2月23日)、富士通がカウンターTOBを公表したのが3月16日です。

エイチ・アイ・エスがTOBを公表したのが2019年7月10日で、ユニゾHDが反対表明をしたのが8月6日(留保の意見は7月23日、エイチ・アイ・エスからの回答は7月30日)、フォートレスがカウンターTOBを公表したのが8月16日です。

これを見るとよくわかりますねえ。。。普通、ホワイトナイトに就任してもらうには、時間がかかります。ホワイトナイト候補企業内で検討しなくてはなりません。公開買付届出書を作成しなくてはなりません。時間がかかるのです。だからその間に対象会社に時間を稼いでもらう必要もあるし、対象会社から買収者に確認してもらう事項もあるでしょう。

やっぱり、大戸屋が質問権を行使していないということは、本当にホワイトナイトがいないのかもしれませんね。ソレキアとユニゾHDのケースでは、敵対的TOB開始からだいたい1か月半くらいでホワイトナイトが登場していますね。コロワイドが大戸屋への敵対的TOBを公表したのは7月9日です。

もしホワイトナイトが登場するとしたら、8月中旬くらいでしょうか?うーん、期待していいのかどうか・・・。現状では大戸屋の窪田社長が否定していますからねえ。

 

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