2021年10月21日

SBIは新生銀行の賛同要件に応じるつもりはないそうです

新生銀行が反対意見を表明した訳ですので、この反対意見表明を受けて明日の株価がどうなるかが最初のポイントになりますね。

そしてSBIが19:10に以下を公表しました。

https://www.release.tdnet.info/inbs/140120211021414743.pdf

おっしゃるとおりだと思いますね。そもそも上限付きのTOBは日本で認められていますからねえ。しかも今回のTOBは投資ファンドによる経営計画を示さない部分的買収ではありません。まっとうな事業会社による経営計画を示したうえでの買収提案です。

質が異なりますね。当然、全株式を買収する条件のほうが一般株主にとってメリットはあるものの、SBIにも事情はあります。当然、新生銀行を傘下に収めた場合、一般株主の利益=株価、をないがしろにするような経営は当然しないでしょう。そりゃ、実質支配してSBIの好きなように経営できるという問題はあるものの、一般株主の利益を阻害して、SBIだけが得をするような経営をしたら、たぶんSBIも損するでしょうね。

今回の買収者はアクティビスト・ファンドといったフィナンシャル・バイヤーではなく、SBIというストラテジック・バイヤーです。有事型買収防衛策で対抗するのは限界があると思われます。もちろん、有事型買収防衛策がストラテジック・バイヤーに対して機能しないと言っているのではありません。有事型買収防衛策を使って何をしたいか?なのです。

買収防衛策は、有事型であれ平時型であれ、基本的には時間と情報を確保することが最大の目的のはずです。確保できた情報と時間を使ってなにをするのか?なにを守りたいのか?そこが明確になっていないとブレるのです。

 

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