2022年03月07日

ザ・M&Aマフィア

以下、東洋経済の特集です。非常に興味深いので、明日からのコラムで連載します。

https://premium.toyokeizai.net/ud/magazine/pubdate/20220312

2000年~2008年頃までの日本における第一次敵対的TOBブームをへて、2019年1月から第2次敵対的TOBブームが始まりました。正確には2019年1月の伊藤忠によるデサントへの敵対的TOBがきっかけというよりは、2017年2月のソレキアに対する佐々木ベジさんの敵対的TOBがきっかけであると私は見ています。おそらく彼は富士通がホワイトナイトとして登場するかもしれないという可能性も見た上で、あえてフリージア・マクロスではなく佐々木ベジ個人で敵対的TOBを仕掛けたのでしょう。非常に興味深い戦略だったと思います。

今回の第2次敵対的TOBブームはブームでは終わらないと思われます。日本は本格的な敵対的買収時代を迎えたことになります。SBIvs新生銀行以降、新たな案件は出てきていませんが、いずれ出てくるでしょう。現状、有事型買収防衛策で対抗された場合、少々厄介な対応をせざるを得ないため、少し沈静化していると思われますが、いずれ新たな案件が出てくると思われます。

そういうときに弁護士やFAといったアドバイザーの役割は非常に重要になってきます。どういうアドバイザーがよいのか?当然、敵対的TOBに対する経験が豊富なアドバイザーがよいでしょうけれども、それだけが大事というわけではありません。明日からのコラムを通じて、皆さんがどういう視点をもってアドバイザーを選ぶべきなのかをご説明します。

東洋経済のタイトルのとおり「マフィア」もいます。一見優秀に見えるアドバイザーが貴社にとって信頼すべきアドバイザーなのか、それとも貴社を食い物にしようとするマフィアなのか?これを見極めないといけません。

そして大切なことは、こういったアドバイザーのお世話にならないことなのです。こういったアドバイザーのお世話になるということは、貴社を有事の状態にしてしまうということです。企業防衛の世界で大切なことは、有事になったらいかにして守るか、ではありません。有事にしないことがもっとも大切なことなのです。そしてそういうアドバイスをしてくれるアドバイザーを見つけ、平時からちゃんと相談し企業防衛体制を構築しておくことが重要なのです。

この東洋経済の記事は本当に参考になります。時間があるときに読んでおいた方がよいです。

 

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