2022年05月25日

京王電鉄、買収防衛策を継続

京王電鉄さんが買収防衛策を継続です。

https://www.release.tdnet.info/inbs/140120220525556862.pdf

2021年3月末の株主構成・上位株主で計算すると、外部から見た安定株主比率は27.17%です。個人株主比率の高い業界ですから、個人の白票も見込めるでしょうし、前回2019年6月総会での賛成率は64.06%です。否決されるおそれはないでしょうが、賛成率が60%を確保できるかどうかってところですね。

この業界はかつて村上ファンドのターゲットになったことがあります。有名な話ですね。阪神です。今、あの頃よりも旧村上ファンドの活動が活発化していますから、買収防衛策を継続するという判断をして当然と言えば当然です。ただ、これだけ買収防衛策を廃止する企業が増え、有事型買収防衛策の発動も増える中、平時型買収防衛策を継続するという判断をするのはけっこう難しいです。

京王電鉄は時価総額が5,200億円ありますから「もう平時型やめようか?」と判断しても不思議はありませんが、継続しました。超ご英断だと思います。これだけきちんと買収防衛策を継続していれば、当然、買収防衛策の使い方も検討しているでしょうし、買収防衛策の限界も把握しているでしょう。企業防衛に関する議論もしていると思います。

これが企業防衛投資なのです。

 

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