2022年05月25日

やっぱり有事型を導入すると株価下がりますね

昨日5月24日にヤマウチナンバーテンファミリーオフィス(YFO)の買収提案に対して有事型買収防衛策での対抗を公表した東洋建設の株価です。有事型買収防衛策の導入を公表したのは5月24日15:45です。

今日の株価、下がりましたね。やはり「買収防衛策を導入したら株価が下がる」というのは正しいのです。しかし正確には「買収防衛策というのは平時型買収防衛策ではなく有事型買収防衛策のこと。平時型買収防衛策の主目的は時間と情報の確保であり、買収防衛策を発動することではない。一方、有事型買収防衛策の主目的は買収防衛策を発動して買収を阻止すること」です。

つまり平時型買収防衛策は買収防衛策ではありません。だから「平時型買収防衛策を導入したら株価が下がる」というのは間違いです。現に下がる会社もあれば上がる会社もあります。平時型買収防衛策はそれ単独で公表されることは少なく、おおむね決算発表と同時公表です。ですから翌日の株価の変動要因が、平時型買収防衛策が影響しているのかどうか分析するのが不可能なのです。

まあ、今回の東洋建設は有事型買収防衛策しかほぼ公表していないので、今日の株価の要因は有事型買収防衛策の影響と言ってよいでしょう(剰余金の配当も公表していますが、これは以前から公表されていた内容です)。

 

 

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