2023年11月21日

3Dがサッポロの変更報告書を提出

3DがサッポロHDの変更報告書を提出しました。保有割合は8.32%から9.33%に上昇しました。株価と保有割合等の状況は以下の通りです。

10月19日 保有割合5.09%、保有株数4,010,500株、取得資金10,817,766千円、平均取得価格2,697円

10月30日 保有割合6.17%、保有株数4,684,800株、取得資金15,102,728千円、平均取得価格3,104円

11月  8日 保有割合7.25%、保有株数5,712,200株、取得資金19,420,250千円、平均取得価格3,400円

11月16日 保有割合8.32%、保有株数6,554,800株、取得資金23,981,239千円、平均取得価格3,659円

11月21日 保有割合9.33%、保有株数7,354,800株、取得資金28,617,924千円、平均取得価格3,891円

こんな感じです。取得のペースがえらい最近早いですねえ。サッポロHDは12月決算、3月総会ですから、来年の株主総会での決戦に向けて持ち株比率をなるべく高めたいのでしょうか。

以下でも書いた通り、3Dは東芝の株式を7.20%、32,791,282株保有していました。2023年3月29日に提出した変更報告書によると4.90%、21,233,782株に低下しました。東芝株の売却でけっこうなキャッシュを得たでしょうし、儲かったでしょう。そのお金を突っ込んできますかね?ホントにざっくりですけど、仮に平均してTOB価格4,620円くらいで売れたとすると32,791,282株×4,620円=約1,500億円???

https://ib-consulting.jp/newspaper/4957/

なお、以前から申し上げている通り、サッポロHDはそう簡単に攻め落とせる会社ではありません。以下の通り、安定株主比率がそこそこ高いのです。ただ買収防衛策を廃止しており、そこはある意味弱点ではあります。

https://ib-consulting.jp/newspaper/4699/

2022年11月08日 No.1422 サッポロHDに3Dが経営改革要求

ただ、一方でサッポロもこういう対応はもうイヤなはずです。だから私は抜本的な対抗策をこの際検討してはどうかと考えます。

2023年04月06日 No.1509 サッポロの抜本的打開策について

サッポロと京成って同じ問題を抱えているんですよね。サッポロは主に恵比寿の土地、京成はオリエタルランド株。これ、仮に3Dやパリサーを今回追い払えたとしても、第二、第三の刺客が登場する可能性が高いんですよ。そしてサッポロと京成は買収防衛策導入企業でしたが、すでに廃止しました。ちなみに既存の買収防衛策では恵比寿の土地やOLC株といった魅力的な資産を守ることはできません。

抜本的に新たな視点で考えた買収防衛策を導入する必要があると私は思います。きちんとした買収防衛策を導入し、みんなの資産を守る方法を取ることをしないと、リスクは追いかけてきます。逃げよう逃げようとして適切な企業防衛行動を取らないと、いつまでもアクティビストは追いかけてくるのです。

 

このコラムのカテゴリ

関連する
他のコラムも読む

カテゴリからニュースを探す

月別アーカイブ