2023年11月29日

3Dがサッポロの変更報告書をまたまた提出

3DがサッポロHDの変更報告書をまたまたまた・・・提出しました。保有割合は9.33%から10.56%に上昇しました。株価と保有割合等の状況は以下の通りです。

すんごい早いですね。サッポロHDは12月決算、3月総会ですから、来年の株主総会での決戦に向けて持ち株比率をなるべく高めたいのでしょうか。

以前お伝えした通り、3Dは東芝の株式を7.20%、32,791,282株保有していました。2023年3月29日に提出した変更報告書によると4.90%、21,233,782株に低下しました。東芝株の売却でけっこうなキャッシュを得たでしょうし、儲かったでしょう。そのお金を突っ込んできますかね?ホントにざっくりですけど、仮に平均してTOB価格4,620円くらいで売れたとすると32,791,282株×4,620円=約1,500億円???サッポロの時価総額は4,482億円です。

https://ib-consulting.jp/newspaper/4957/

なお、以前から申し上げている通り、サッポロHDはそう簡単に攻め落とせる会社ではありません。以下の通り、安定株主比率がそこそこ高いのです。ただ買収防衛策を廃止しており、そこはある意味弱点ではあります。

https://ib-consulting.jp/newspaper/4699/

2022年11月08日 No.1422 サッポロHDに3Dが経営改革要求

サッポロもこういう対応はもうイヤなはずです。だから私は以下の抜本的な対抗策もこの際検討してはどうかと考えます。ただこういう方法ではなくても、ほかにも策はあります。

2023年04月06日 No.1509 サッポロの抜本的打開策について

今回3Dはけっこう本気でサッポロ攻略に取り組んでいるように見えます。まあ本気で取り組むのは当たり前であって、攻め落とそうとする気概を感じます。ただサッポロにはある程度の安定株主がいますし、機関投資家も基本的には現経営陣の経営戦略を支持してくれるとは思います。ただ、こういう対応を長く続けるのはしんどいですよね。社長が本業に取り組む時間も割かれます。

何度か申し上げましたが、今回3Dをサッポロが追い払えたとしても、ハレー彗星のように何年かに一度、同じような目的のアクティビストがやってくる可能性があります。

抜本的に新たな視点で考えた買収防衛策を導入する必要があると私は思います。きちんとした買収防衛策を導入し、みんなの資産を守る方法を取ることをしないと、リスクは追いかけてきます。逃げよう逃げようとして適切な企業防衛行動を取らないと、いつまでもアクティビストは追いかけてくるのです。

サッポロさん、非公開化に逃げ込むのは悪手だと思いますよ。非公開化は買収防衛にならんのです。

 

 

このコラムのカテゴリ

関連する
他のコラムも読む

カテゴリからニュースを探す

月別アーカイブ