2020年07月22日

持ち合い、狭まる包囲網

今日の日経18面に以下の記事がありました。

持ち合い、狭まる包囲網 「前向き」提携でも厳しい目

詳細はいずれコラムでまとめるかもしれませんが、以下、気になったところを抜粋してコメントします。

日経平均が今年の底値をつけた3月19日からの株価を見ると、日経平均が38%上昇したのに対し、JR東は15%安、JR西は27%安に沈む。鉄道はコロナ禍による影響があるとはいえ、政策保有株を減らした小田急電鉄(11%高)や、横ばいだった阪急阪神ホールディングス(2%安)など、同業に比べても差が際立つ。

単純にコロナの影響では?私鉄に比べると、新幹線などを有しており、全国的な観光業等の低迷の影響も受けやすそうなJR各社の株価の戻りが遅いのは当たり前のように感じるのですが・・・。

JRの場合、19年にJR九州が米投資ファンドのファーツリー・パートナーズから株主提案を受け、取締役選任案は40%を超す賛成票が入った。他にも西松建設や大林組など、20年3月期中にJR九州株を新たに保有したり買い増したりした企業は40社程度にのぼる。

西松建設はJR九州と「持ち合い」をしたのでしょうか?それとも「片持ち」を依頼されたのでしょうか?西松建設の有価証券報告書「株式の保有状況」を見ると、九州旅客鉄道については「当社の株式の保有の有無」は「無」になっています。西松建設さん、大丈夫でしょうか?旧村上ファンドに投資されているというのに。せめて片持ちではなく持ち合いをしたほうがよかったのでは?

JR九州は20年の総会でもファーツリーから株主提案を受けたが、賛成率は最高で33%だった。市場では「(JR各社による)ファーツリー対策で持ち合いを増やしたのではないか」との見方がくすぶる。

そりゃそうでしょう。明らかにファーツリー対策でしょうね。

三井住友DSアセットの上石氏は「(環境・社会・企業統治を重視する)ESG投資が広がる中、ガバナンス改善に逆行する持ち合いは日本株全体の評価を下げかねない」と指摘する。

ESG投資とやらは投資家が勝手にやっているだけであり、何も抒情会社がお付き合いする必要はないでしょう。勝手にESG投資とやらをやっておいてくれ、という話です。「ガバナンス改善」って何ですかね?誰にとってのガバナンスでしょうか?会社を取り巻くすべてのステークホルダーのために最低限の持ち合いをやっておいたほうがよいです。

今秋にも議論が始まる企業統治指針の改定では、政策保有株の縮減が主要テーマになる見通しだ。21年に向けて政策保有株に対する市場の見方は一段と厳しくなる。時代の変化に対応するためといいながら、「持ち合い復活」になっていないか。企業はこれまで以上に説明を尽くす必要がありそうだ。

「時代の変化に対応するため」 アクティビストの活動が昔よりも活発化しています。よからぬ株主による強圧的な株主提案も増えています。そして、株主にとってはハッピーでも、全ステークホルダーがハッピーとは言えない敵対的TOBも増えてくるかもしれません。

このような時代の変化に対応するためにも、持ち合いをもう一度考え、必要に応じて強化する必要があります。一部の株主の声に惑わされてはいけません。

会社は株主だけのモノではありませんし、そもそも会社はモノではありません。会社をモノ扱いするような一部の株主から会社を守るためにも、持ち合いが必要ではないでしょうか?

 

 

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