2019年03月06日

ガイアの夜明け~会社は誰のものか~

昨日3月5日の「ガイアの夜明け」で村上ファンドが特集されていました。ご指摘くださったお客様、ありがとうございます。長野県ではテレビ東京系列がなく、放映されておらず気付きませんでした。

無料視聴してみました。放送内容の概要は以下で見ることができます。

https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/business/entry/2019/019049.html

驚いたのは、日本郵船の社長が村上さんを訪問し面談したことです。村上さんの事務所があるビルに入っていく様子が放映されています。日本郵船の許可をとったものなのかどうかはわかりません。

番組の中で過去の映像が流れており記者が「会社は誰のものか?」と問いかけたところ、村上さんが「商法上は株主総会でいろいろな決定が行われるということは株主が中心になって決定するということだ。何がおかしいと言いたい!」と答えていました。

何度でも書きますが、まず会社はモノではありません。誰のモノでもないのです。なぜなら個々に意思のあるステークホルダーによって形成されているのが会社だからです。意思のある個々のステークホルダーが株主のモノであるはずがありません。

村上さんが番組中で発言していた内容は、教科書的にはそのとおりです。しかし会社経営に教科書はありません。持ち合いは株主の立場からしてみたら悪そのものです。しかし、株主は理解できないかもしれませんが、会社経営全般の立場からすると「しょうがない」という側面もあります。なぜなら、一部の株主対策として行っているのが持ち合いだからです。だから株主が持ち合いを理解できるはずがありません。

番組にはホリエモンが登場していました。ホリエモンは村上さんのことを「村上さんにはA面とB面がある。A面はガバナンス改革、B面は金儲け。両方含めて村上さんなんだ」と言っていました。非常に興味深いです。人間にはいろいろな面があります。しかし村上さんの場合、A面とB面のギャップがありすぎるのでしょう。「え?再編が必要だー!って言ってたのに、もう売っちゃってEXITしちゃったの?」と思う株主もいるのではないでしょうか?「儲かりさえすれば過去の発言に責任を持たないのか?」と思う株主もいるかもしれません。

持ち合いは悪です。ただし、株主の立場から見たら、という話です。皆さんは株主のモノでしょうか?違うでしょう。株主のためだけに経営しているのでしょうか?違うでしょう。

しかしながら、持ち合い=悪という考えは浸透しており、日本の上場企業がその流れに抗えない状況になっていることは否定できません。持ち合いがなくとも経営者はいざというときに会社を守るための武器を持っておく必要があります。その武器が私が紹介した新型の企業防衛策です。

 

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