2020年03月12日

村上さんたちが東芝機械に送った書簡(回答)

以下、オフィスサポートのHPで東芝機械に対して送付した書簡が公表されています。3月11日にアップされている「弊社書簡の送付」というものです。

http://officesupport.bz/

村上さんたちは東芝機械の質問(野村絢さんが報道機関への説明会に出席?野村絢さんが記者向け説明会をやったら強烈なインパクトがあると思いますをご参照ください)に対して、まず以下のようなことをおっしゃっています。

・弊社らは貴社とむやみに敵対し、徒に紛争を拡大させることを望んでおりません。弊社らと貴社の対立で、最も得をするのは貴社のアドバイザーです。今回の質問状も貴社のIR関連業務をご担当されるアドバイザーが作成されたと存じますが、貴社の企業価値及び株主価値向上に資するものとはいえず、あまり意味のある内容とは思えません。これらアドバイザーが貴社に対してどのようなアドバイスをされているのかは定かではありませんが、本来であれば不必要な費用が浪費され、株主価値が毀損されるような状況は回避すべきではないでしょうか。弊社らが望むことはたった一つ、貴社が真摯に企業価値向上及び株主価値向上に取り組むことにより、PBR1倍以上の株価を実現していただくことです。

きついですね。私も同じようなことを書いた覚えはありますが。以下の3段落目です。

もし東芝機械が勝ったとしたら?

もちろん東芝機械の今回の質問が意味ないとは私も思っていません。村上さんたちのグループって複雑でよくわからないんですよ。村上世彰氏、野村絢氏、野村幸弘氏、オフィスサポート、レノ、南青山不動産、C&I Holdings、シティインデックス、ATRA・・・ほかにもありますよね?東芝機械に対しても、当初野村絢氏も投資していたものの、TOB提案時には株主ではなくなっていたりしますし。かと思ったら報道関係者向けの説明会でスピーカーとつとめるというし。村上さんたちは「支配しない」とおっしゃっていますが、43%もの株式を握られたら実質的に支配されるも同然ですし、経営陣は支配されたと感じるでしょうね。そのような実質的支配者はいったい誰なのか?どういうグループなのか?を明確にしないといけないと考えるのは当たり前のことだと思います。

そして、村上さんたちの回答は以下のとおりです。これ以外にも回答はありますので、詳しくは原文をあたってください。

野村絢氏は、弊社の共同保有者として平成301120日から貴社株式に投資した方であり、また、機関投資家の方から弊社に対して「野村絢氏に当初東芝機械を投資対象にした理由について話してもらうことはできないか」との要望があったため、弊社から野村絢氏にそのテーマで話してほしいと依頼し、お引き受けいただいたものです(貴社に対する提案内容等については、弊社の福島から説明を行います。)。

村上氏と公開買付者グループに関しては、貴社のご質問の前提が事実誤認であることは、公開買付者が提出した対質問回答報告書から明らかです。貴社におかれては、一般株主に誤解を与えるような言動は控えていただきたく、お願い申し上げます。

なるほど。スピーカーを分けて対応するということですか。でもまあ、機関投資家にしろ、マスコミにしろ、福島さんの説明を聞きたいわけではなく、村上さんのお嬢さんである野村絢氏のお話を聞きたいでしょうね。野村絢氏に質問が集中するでしょうね。マスコミも野村絢氏の発言を集中的に取り上げるでしょうね。写真も野村絢氏が中心でしょうね。

これ、東芝機械にとってはちょっと痛いかもしれませんね。アクティビストを受け入れる時代ですし、女性が輝く時代ですから。メディア戦略的には痛いように思います。

 

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