No.1601 大した話ではないと思いますが
昨日9月14日、エフィッシモが東芝の変更報告書を提出しました。提出理由は「担保契約等重要な契約に関する変更」です。では担保契約等の内容を見てみましょう。
9月14日15:34に提出した内容
これ、ちょっと気になったのでさかのぼってみました。といっても同日にエフィッシモは東芝の変更報告書を提出しています。提出理由は同じです。
9月14日15:24
上記とほぼ同じ内容なのですが、この時点では「信託契約期間中、提出者は信託内の株式の処分を指図しない」とあったのですが、上記15:34に提出した変更報告書では記載がなくなりました。
ではもう1つ変更報告書をさかのぼりましょう。
8月22日15:22に提出しています。提出理由は同じく「担保契約等重要な契約に関する変更」です。
8月22日時点、当初ベインが東芝にTOBをかけようと画策していたところ、エフィッシモと2022年3月24日付で確認書をかわしていました。これはすでに皆さんに以下のニュースでお伝えしています。当初どのマスコミも気づいていなかったようで、私の誤解かと思っていました。
https://ib-consulting.jp/newspaper/4148/
以上の変更報告書の提出内容を整理すると、
・2023年8月23日に提出した変更報告書では、ベインによるTOBが実施されたら応募すること、ジャマしないこと、ベインがTOBの検討終了を通知したら確認書の効力は終了、といったことが書かれていた。
・2023年9月14日15:24に提出した変更報告書では、ベインとの契約に関する記載がなくなった。
・同日15:34に提出した変更報告書では「信託契約期間中、提出者は信託内の株式の処分を指図しない」という記載がなくなった。
つまりベインがもうTOBはしないことを通知したのでしょう。信託契約がどういうものなのかよくわからないのですが、処分の指図をしないという文言が削除されたということは処分の指図ができるようになったということですね。
総合的に考えると、エフィッシモは東芝に対するTOBに応募するということなのでしょう。東芝に対するTOB価格は4,620円で、TOB期間の最終日は9月20日です。9月14日の終値は4,606円です。まだTOB成立に不透明感があるから、完全?にはサヤ寄せしていない感じですね。
アクティビスト以外にも個人株主の動向などもあるのでTOBが成立するかどうかは断定できませんが、だいぶ前進しているようには見えますね。