No.328 オアシスがGMOインターネット株式を売却
GMOインターネット(以下GMO)の3月総会で、買収防衛策廃止などの株主提案をしていた香港の投資ファンドであるオアシスがGMO株式を売却したようです。以下、オアシスが提出した変更報告書です。
市場外で2.27%売却した結果、保有割合が6.24%から4.95%に低下しました。オアシスがGMO株式の大量保有報告書を提出したのは今年の1月19日で、保有割合は5.06%でした。その後、1月24日に変更報告書を提出し、保有割合は6.24%になりました。保有株数は7,184,300株で、取得資金の総額は13,569,075千円です。1月24日時点での平均取得価格は1,889円ということになります。で、4月27日に変更報告書が提出され、一部株式を売却していたことがわかりました。しかも、平均取得価格1,889円に対して、市場外での売却価格は1,922円・・・。(1,992円-1,889円)×売却株数2,614,650株=約269百万円。リターン5%って感じですか?株主提案までした割にはあんまり儲けていないような気がするのですが・・・。GMOの株価は以下のとおりです。
この投資家、何がしたかったのでしょうか。12月末で株主提案権を確保し、1月に大量保有を提出、株主提案を実施、さらに買い増して変更報告書を提出。そして3月の総会で株主提案が否決され、4月に売却・・・。たった1回の株主提案で諦めたということですかね。だったら最初からするなよ。そもそも熊谷社長が40%以上の株式を保有している状態で株主提案が可決される訳がないことは最初からわかっていたことです。何度もあきらめずに会社に提案したり、対話をしたりすることで会社を説得するしかないのに、たった1回でもうやめる?まあ、GMOにとってはとっとと出て行ってもらったほうがよいのでしょうが、オアシスに期待して買った投資家にとっては、残念極まりないでしょうね。
結局、GMOと投資家はオアシスに振り回されただけ、ということですね。アクティビストって所詮こんなもん、ということですな。