2017年06月01日

No.98 あれあれ?ベジさん、TOB終了後も買い増し?

 今日のコラムは「ソレキア特集」の一つの回ではありません。

佐々木ベジさんによるソレキアへのTOBが終了したのが5月23日で、公開買付報告書が提出されたのが5月24日です。佐々木ベジさんは285,499株を買い付けました。このTOBによる変更報告書は5月24日に提出済みです。

ところが、5月31日にソレキア株式の大量保有報告書の変更報告書を佐々木ベジさんが会長をつとめるフリージア・マクロスが提出しました。2通提出しています。

1通目が5月31日の15:12に提出されました。提出理由は「株券等保有割合の1%以上の増加」です。内容を見ますと、フリージア・マクロスの保有株に変化はなく、以下のとおり、佐々木ベジさんがソレキア株式を市場で買い増しています。以下は15:19に提出された2通目に記載されている内容です。

 5月23日の分はTOBによる取得ですね。5月24日と25日に市場でソレキア株式を取得したようです。現在の佐々木ベジ氏の持株数は307,799株です。2016年3月期末のソレキアの総議決権は847,200株ですので、佐々木ベジ氏とフリージア・マクロスの議決権割(307,799株+58,500株=366,299株)は43.2%となりました。TOB終了時は約40%でしたので、割りと増えたことになります。

 いかがでしょうか?「いや、いかがでしょうかと言われても・・・」かもしれませんが、この方、相当な執念です。当初、TOBで集める最大の株式数は議決権ベースで48.77%(フリージア・マクロス保有分をあわせて)としていましたので、48.77%まで買うつもりなのかもしれません。

 このケースを見て思うのは、やはり「日本で敵対的TOBを実施すれば成功する」です。「うちは安定株主がたくさんいるから大丈夫!」 本当にそうでしょうか?安定株主の内訳はどうなっていますか?金融機関がたくさんいる?金融機関が本当に売らないでいてくれるでしょうか?「すみません、貴社経営陣に対して敵対的とは言え、高い価格のTOBに応募しないことは自社の株主に説明できません」と言われるかもしれません。

 日本で敵対的TOBを成功させるために必要なことは何でしょうか?答えは簡単です。「絶対にこの会社を買う」という信念があれば、必ず成功します。

 本日のソレキア株価ですが、前日比625円高の4,810円です。最近の出来高を見ると、佐々木ベジさんが取得した24日と25日はかなり多いですが、26日以降は少ないですね。でもまた株価を見て買ってくる可能性はあります。まだまだソレキアと佐々木ベジさんから目を離せません

 

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