2018年02月28日

No.279 村上便り

 最近村上さんが張り切っています。三信電気とUKCホールディングス、中国塗料の株式を順調に買い増しています。この一覧には入れていませんが、コード3284フージャースホールディングスという独立系マンション会社の大量保有も提出しました。

 旧村上ファンドの保有割合ですが、中国塗料6.35%、UKC7.78%、三信電気37.27%です。取得状況を見ると、日本のマーケットがクラッシュしたころから積極的に買っているようです。三信電気については、残念ながら「勝負あり」と言わざるを得ません。黒田電気とまったく同じ状況ですね。おそらく今年の株主総会で、黒田電気と同じように社外取締役に関する株主提案がなされるのではないでしょうか。ちなみに、黒田電気の上場廃止日は3月16日だそうです。

UKCも確実に狙われていますね。様子を見るのはやめて、早く買収防衛策を導入するなり、他の施策を取るなりしたほうがよいと思います。外部から見た安定株主比率は約33%ですから、買収防衛策を導入できない株主構成ではありません。ただ、村上さんが株式を取得している状況ですから、買収防衛策導入を公表したらネガティブ・キャンペーンを展開されるでしょう。また、会計不祥事があったので導入し難いという心情でしょう。まあ、経営陣の心情については、有事ですから気持ちを入れ替えていただけばよいだけの話です。株主総会で可決できるかどうか票読みが微妙という問題については・・・立場上、大きな声では言えませんが・・・・期末までに取引先に株を持ってもらって安定株主比率を上げればいいんですよ! 有事になって、よからぬ相手から会社を守るためには、泥臭いこともする必要があります(保身ではないことが重要です。会社のためです)。

中国塗料も、このままだとまだまだ買われますね。中国塗料とUKCは、そうは言ってもまだ保有割合が高くないので、対抗しようと思えば十分に対抗できます。やりようによっては助かる余地は十分あります。

皆さん、これらの会社を見てどうお感じになったでしょうか?「三信電気なんて、なんで何も抵抗せずにこんなに買われてしまったの?鈴木が言うとおり、ダメもとでもいいから買収防衛策を取締役会決議で導入すればよかったのに」でしょうか?そうですよね。私もそう思います。何もせずに無抵抗で終わるより、最終的にはダメかもしれないがやるべきことはやったほうがよいです。

でもですね、たぶんですが、失礼ながら・・・、皆さんも三信電気と同じことをしてしまうかもしれませんよ・・・。何もせずに旧村上ファンドに買われてしまうということです。いざ買われてしまうと、怖いんですよ。「何をされるんだろうか?」と不安になります。だって、企業防衛について普段から何も考えていない状況であれば、不安になりますよ。有事になって急に勉強しても、頭に入りません。「買収防衛策って何なの?買収を防衛するための策じゃないの?」からのスタートですので。また有事になってから導入を検討し始め、社外取締役が「このご時世に買収防衛策だと!?けしからん!」なんて言い出したら、そりゃもう大変です。ひっくり返ります。アドバイザーも責任をもって「大丈夫です!」などとは言いません。責任逃れのために「世間の買収防衛策に対する批判は強いです・・・」などという無責任なアドバイスをするでしょう。

買収防衛策は基本中の基本であり、企業防衛のスタートです。はっきり言ってこのような危険なご時世、CFOだけではなくやっぱり社長も勉強しておく必要があると思います。社外取締役もです。

皆さんは等しく、三信電気、UKC、中国塗料、そしてソレキアのような状態になるリスクを抱えています。なお、昨今、ストラテジックキャピタルという元村上ファンドの丸木氏が作った投資会社も積極的に投資しています。旧村上グループが勢いづいています。私は、はっきり言って村上さんのやり方は嫌いです。村上さんのおっしゃることは、株式市場的にはごもっともなことが多いのですが、いかんせん、そのやり方は一歩間違えたらインサイダー取引になりかねない場合だって想定されるからです。また、会社をまるで恫喝するようなマネもやめたほうがよいと思います。

でも、このような方々の意見が世の中やマスコミでもてはやされているのは事実です。そのような風潮に対抗するのはしんどいことかもしれません。でも、対抗しないと会社が食い物にされます。上場企業の経営者は腹を括って、これからの厳しい世の中に対応していく必要があると考えます。会社と従業員のためではないでしょうか?もちろん、株主のためでもあります。

 

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