No.300 祝300回

まあ、「祝」って自分で言うことではないのですが・・・。とりあえず100回よりも、200回よりも、なんとなく300回って節目のような気がしているものですから。単に3という数字が好きなだけなのですが。3月30日に300回目をお送りできてなんだか嬉しいです。たぶん途中から「鈴木、3月30日に300回目を持ってくるように調整しているな？」と気付かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

たまに「よく毎日あんなにネタを思いつくね」と聞かれます。よく思いつくなあと自分でも思うことがある反面、こういうことを考えるのが本当に好きなんだなあと思います。よい仕事に巡り会えました。皆さんが困るだろうなあ、とか、これは喜ばれるんじゃないかなあ、とか常に考えていることが好きなのです。また、たまに皆さんから「おもしろかった」とか「いいアイデアだね」とかいただくと嬉しくなるのです。そしてコラムのネタなどいただくと、とてもやりがいを感じるのです。

　だから日々続けています。そりゃまあ、不安になる日もございます。「あと何年できるんだろうか」と。一方「ソレキアのおかげで生き延びられる～」とはしゃぐ日もあります。そして「また佐々木ベジがなんかやってくんないかなあ」と期待する日もあります。皆さんにとっては縁起でもないことを期待して申し訳ないのですが・・・。

　私が野村時代に尊敬していた上司は「鈴木、仕事って楽しいだろ？」とおっしゃいました。そして私があんまり尊敬していない上司は「鈴木、仕事ってのはつまんないもんなんだよ！」と言いました。私は、仕事は楽しいものだと思っていますし、楽しくないと思いながら作成した資料やアイデアをお客様に提供することは罪であると思っています。つまらないと思って仕事している人からクリエイティブなアイデアが生まれるはずがありませんし、聞きたくないです。だって、つまらなさそうに握っている職人の鮨を食べたくないですよね？一方「仕事ってのは苦しいもんなんだ！」「苦しさがあるからこそ楽しさがあるんだ！」「仕事が楽しいなんてラクしている証拠だ！」というご意見があることも理解しています。でも「楽しいから一生懸命やる」と「苦しいけど一生懸命やる」って、ある意味、同じことを言っているような気がします。私ももちろん楽しいだけで仕事をしているわけではありません。日々、プレッシャーです。幼い子供二人を見ていると「失敗できん！」と焦るときもあります。

　私はお客様から誰に相談してよいかわからないというご相談を受けると、異常にワクワクします。プレッシャーを感じつつも興奮します。なぜなら、誰も答えられない相談を持ちかけてくださっているからです。私に。その誰に相談してよいかわからないという相談に対して、適確な答えを出した時、お客様はとても喜んでくれます。お客様の喜び＝当社の喜びです。顧客の悩みに対して何かしらのアイデアを出した際に、「なるほどな～」と言われると、心の中でガッツポーズしてます。

　たまたま今やっている仕事に、2003年に巡り会いました。その当時は必死だったせいか、この仕事の楽しさにはまだ気付けていなかったように思います。10年やってみて「楽しい」と思えるようになった気がします。独立して仕事をするのは大変な面があります。それは、「認めてもらえないかもしれない怖さ」ではないかと思います。世の中に受け入れてもらえるだろうと思っていた仕事が、受け入れてもらえなかったときのつらさ。これは想像すると怖くなるので、想像しないようにしています。さきほどの持ち合い開示に関するご提案にしても、もちろん皆様に受け入れられない可能性もあります。だから「提案するのはやめておこうかな」と少し躊躇しました。

しかし、逆に、徐々にではあるものの受け入れてもらえた時の喜び。これは想像を絶する嬉しさです。この嬉しさを味わいたいがために仕事を続けていますし、あえて今回ご提案もいたしました。あえて皆様に私の思いをぶつけてみました。失敗したらつらい現実が待っているかもしれないけど、想像を絶する喜びを顧客とともにかみしめたいという思いでしょうか。私の成功をともに喜んでくださるお客様がいらっしゃるから、独立にしろ今回のご提案にしろ、チャレンジしてみようと思ったのかもしれませんね。

先日のコラムにも書きましたが、やはり当社の企業価値の源泉は顧客の喜びであり、顧客の会社の価値の向上にあります。当社が上場したあかつきには、当然ですが買収防衛策を導入します。よからぬ買収者に会社を食い物にされる訳にはいきませんし、顧客に迷惑をかけるわけにはいきません。

　これが当初、300回目のコラムにしようと思っていた内容です。とりとめのないコラムにお付き合いいただきありがとうございます。これからもなるべく長くコラムを続けていきますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。なお、続ける以上、コラムは毎日送信します。これ、我が社のコミットメントです。