2022年11月02日

No.1419 さすがにジャフコはもう発動はしない?

11月1日時点でジャフコから何らリリースがないので、さすがに買収防衛策発動のための臨時株主総会はやらないのだろうと推測します。理由は以下のとおりです。一応、ギリギリ今日リリースをする可能性はまだ残っていますが。

https://ib-consulting.jp/column/4529/

11月30日に臨時株主総会を開催するとしたら、その4週間前までである11月2日に議案の内容を公表すればISSの基準には間に合うことになりますが、ギリギリにやりますかねえ・・・。さすがにやらんような気がします。

では買収防衛策を発動しないとして、ジャフコはどのように戦うのでしょうか?まあ、これは簡単ですね。有事型買収防衛策をすでに取締役会決議だけとは言え導入していますので、旧村上ファンドもルールを破って株式を20%以上取得することはないでしょう。取締役会決議しかとっておらず、株主総会決議を取っていない買収防衛策など無効だ!ルールに従う必要はない!と主張してルールを破って株式取得をする可能性がないとは言えませんが、さすがに発動される危険を冒してまで買ってくるとは思えません。

じゃあ、20%以上の株式を取得するためにルールを守って情報提供をし、検討する時間を提供するかと言えば、旧村上ファンドはそんなことせんでしょうね。どうせ反対されるとわかっているのに、時間と情報を提供することなんてしないでしょう。

となると、ジャフコとしては有事型買収防衛策によってある程度守れることがわかったわけですから、これから旧村上ファンドとの交渉が始まるのでしょう。旧村上ファンドはジャフコとの面談で以下のように言っています。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/8595/tdnet/2174167/00.pdf

当社株式を今後も買い増し、当社株式の51%を取得する可能性があることを示唆されると共に、当社保有に係る株式会社野村総合研究所の株式を流動化等した上で、当社の株式時価総額の約3分の1、連結株主資本の40%にも相当する約500億円もの自社株買いを行うべき旨を要請されました。

キモは株主還元の額でしょうね。さすがにジャフコも安定株主がほとんどいない中で、有事型買収防衛策を交渉の武器にして対抗するのにも限界があるのはわかっているでしょう。ちなみにジャフコは2021年2月10日に、保有する野村総研株の約4割(15,500千株)を売却し、その税引き後の売却収入に相当する350億円を自社株買いに充当すると公表しています。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/8595/tdnet/1931101/00.pdf

これはマネックスが交渉したようです。

https://www.japancatalyst.com/pdf/JCI_JAFCO20210222.pdf

ジャフコは野村総研株を15,500千株を売却したものの、まだ23,968千株保有しています。野村総研の株価は3,300円くらいなので約800億円です。なんか野村総研の株価、下がってますね。ジャフコが売却するかもしれないからってことかな?

ジャフコはどれくらい野村総研株を売却して還元に充てるでしょうか?23,968千株の4割だと、9,587千株ですね。3,300円だと約316億円ですか。ここから税金を引いた額だと旧村上ファンドの投資総額には足りないかなあ・・・。

ちなみに今のジャフコ株価は2,200円くらいで、旧村上ファンドの平均取得価格は1,996円です。旧村上ファンドがジャフコ株を買い始めたのは今年の6月くらいからですから、仮に年内に自己株TOBをするとしたら6か月くらいですね。現時点での投資総額は268億円です。落としどころ、300億円くらいの自己株TOBってなイメージですかねえ。ジャフコも来年の総会まで持たれたくないでしょうし、年内・年度内には決着させたいでしょう。

なお、他のシナリオも十分考えらえるとは思います。

 

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まあ普通に考えたら否決されたんでしょうね。ではなんで否決されたのでしょうか?

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