2024年10月15日

No.1882 ベインが富士ソフトに買収提案、KKRはどうする?というか富士ソフトの取締役会はどうするのか?

ベインがとうとう富士ソフトに対して具体的な条件を明示した買収提案を実施しました。以下の通りですが、開始の条件として「弊社TOBに対して対象者(富士ソフト)からの賛同が得られること」をあげています。さて富士ソフトさんはどうしますか?
KKRのTOB価格よりもベインのほうが650円も高いです。会社を売るという決断を富士ソフトの取締役会はしたのですから、争点は価格では?もちろん日本にはレブロン基準のような判例はありません。買付価格が安いほうのTOBに賛同することもあり得ますが、合理的な説明をする必要があります。あんまりKKRのTOB提案に固執すると「KKRと何か密約でもあるのか?保身じゃないのか?」と勘繰られるリスクもありますよ。
そして3Dはどうするんですか?価格が安いほうのTOBに応募するんですか?昔、日清紡が日本無線の子会社である新日本無線を買収するためにTOBをかけた際、村上ファンドが高い価格のカウンターTOBを仕掛けました。最終的に、価格の安い日清紡のTOBに日本無線は応じたのですが、その際「価格が安いTOBに応募するのか!」「株主にどう説明するんだ!」という批判がありました。3Dは当然、価格の高いほうに応募するんですよね?安い方に応募したら受託者責任はどうなるんですか?
3Dがどういう理屈を立ててくるのか見ものですね。今後の参考にさせていただきたいと存じますwww まあ何もしゃべらないのでしょうけどね。
そもそも富士ソフトって、上場子会社を完全子会社化しいろいろと企業価値向上に「上場しながら」邁進してきたんでしょ?何度も言いますけど、富士ソフトが非上場化する必要性なんてこれっぽっちもありませんよ。

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