2025年10月08日

No.2145 うーん、マンダム

すみません、ずいぶん前にコラムにしようと思っていたのですが、他の話題が出てきたので後回しにしてしまってました!MBOを予定しているマンダムに旧村上ファンドが登場しました。
「マンダムがMBO 793億円で非公開化、経営自由度高く」というタイトルの記事があるのですが、PEファンドに議決権の過半を取られるのに、経営の自由度など高くなるわけがないじゃないですか?よく「株主を集約することで経営の自由度を高める」と会社がいますが、それは集約した株主による経営の自由度が高まるのであって、現経営陣の経営の自由度など高まりません。
親会社という1社に株主が超集約されている子会社に経営の自由がありますか?バリバリのオーナー系未公開会社で、創業者である会長がいる会社の雇われ社長に経営の自由がありますか?そもそも数多くのステークホルダーが存在する「会社」に経営の自由などというものは存在しないと私は思いますよ。PEファンドを入れない非公開化案件であっても、金融機関から借入をするでしょう?だったら経営に対して金融機関は口を出してきます。
非公開化のプレスに書いてある「非公開化の理由」にはムリがあるんですよ。競争力の維持・強化のため、長期的戦略のため、短期的な業績向上要請に左右されないため、アクティビストに株を持たれて経営の混乱を回避するために非公開化しますって言ってるけど、上場したままできるでしょ?短期的な業績を上げろ!って声高に言う人ってほとんどいないと思いますよ。中長期的な価値向上が大事って言うステークホルダーがほとんどでしょ?まあ、そもそも金儲け「だけ」が目的なので、こういう「上場したままでもできるよね?」という理由しか書けないのです。
競争力を上げたい、抜本的な経営改革をしたいのなら、非公開化してブラックボックスにしてやるんじゃなくて、正々堂々と戦略を開示して上場したままやりなさい。
ではマンダムについて見てみましょう。

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