2017年12月01日

No.220 日本郵船と同じことがほかの業界でも起こる可能性はあります

 何が言いたいかと言うと、海運業界でまずターゲットになったのは川崎汽船ですね。エフィッシモが川崎汽船の株式を約38%保有しています。以下、11月6日の日経「旧村上ファンド、次の狙いは? 黒田電気の残した教訓」からの抜粋です。

資金は海運業界にも向かった。10月31日には村上氏のグループが日本郵船株を5.12%取得したことが判明した。海運株ではすでに、旧村上ファンド出身者が立ち上げたシンガポールの投資ファンド、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントが川崎汽船株を38.43%保有している。「もともと同根だけに、協力して海運2社に経営統合するよう圧力をかけるのでは」(市場関係者)との観測も浮上している。

 エフィッシモが保有している先と経営統合しそうな会社の株を村上ファンドが取得して、エフィッシモと村上さんの双方が圧力をかける、というシナリオが海運業界以外でもあるのではないでしょうか?では、エフィッシモが保有している銘柄は?

 最近アップデートしていませんが、そんなに大きな変動はないと思います。エフィッシモは最近そんなに変更報告書を出していないと思いますので。東芝の第三者割当増資を引き受けますから、東芝の持分は11%くらいになるようです。

 さて、どういう業界再編を目論んでいるでしょうか?村上ファンド(C&Iホールディングス、オフィスサポート、レノ)が保有している銘柄は、8150三信電気、日本郵船、7591エクセルなどです。三信電気は半導体商社、エクセルはエレクトロニクス商社と四季報には記載されています。なんだか黒田電気と同業のような感じですね。この業界はまだ村上が狙ってくるかもしれませんから要注意です。

 東芝はどうなるのでしょうか?海運業界のように、東芝の再編を進めるために、再編相手となる企業の株を村上さんが探して手出しするのでしょうか?でも東芝クラスとなると相手先も大規模ですから、村上さんが手出しすることは難しいかもしれません。他はどうでしょうか?エフィッシモが持っている先には電炉メーカーもありますね。第一生命のような金融機関もあれば、リコーとかヤマダ電機とかもあります。

 村上ファンドはどう動くでしょうか?まあ、露骨にエフィッシモの投資先に投資して共同で圧力をかけるようなことはしないのかもしれません。しかし海運業界では2社もターゲットになったのですから、他の業界も注意が必要でしょう。また村上ファンドだけではないと考えておいが方がよいでしょう。東芝に出資した数多くのアクティビスト・ファンドは今後、日本企業をターゲットにしてくる可能性があります。彼らがつるみはじめたらやっかいです。

 今年も残すところあと1か月です。今年のまとめはいずれしますが、今年は日本で敵対的買収が成功した年です。久しぶりに株主提案が可決された年です。今まではアクティビスト・ファンドのターゲットになるなどと思われていなかった日本郵船がターゲットになった年です。あと1か月ですが、まだまだすんなりとは終わらない年のような気がします。年末に「社長!●●ファンドが当社の大量保有報告書を提出しました!」となったら・・・。

 

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