2018年04月05日

No.304 大塚家具も3月総会です

大塚家具の株主総会は3月26日でした。株主総会議案の賛成率は以下のとおりです。

 高いですね。大塚久美子社長の賛成率がまだ90%もあります。さて株主構成は?

 安定株主比率は法人株主16.11%、日本生命5.88%、大塚春雄氏2.49%(実際に安定株主かは不明)、東京海上2.14%、三井住友銀行1.60%、みずほ証券1.55%、従業員持株会1.48%の合計31.25%です。昨年の株主総会の議案賛成率を見てみましょう。

 大塚久美子社長の賛成率は88.50%です。昨年よりも業績が悪化している今年の方が賛成率が高いですね。ただし、賛成・反対の個数を比較してみると、2017年3月総会の賛成103,511個、反対9,510個、2018年3月総会の賛成110,420個、反対10,479個となります。そして議決権行使率を比較すると(社長議案の個数で計算します)、2017年3月総会64.096%(総議決権176,330個)、2018年3月総会63.891%(総議決権189,226個)です。総議決権が増えましたね。どうしてでしょうか?

これですね。http://www.idc-otsuka.jp/company/ir/tanshin/h-29/h29-11-6_2.pdf

 株式会社ティーケーピーという会社との間で業務資本提携を締結し、第三者割当による自己株処分を行ったそうです。だから法人株主比率も増え、反対個数は増えているけど分母も賛成個数も増えているので賛成率は上昇した、ということですね。この大塚家具の経営成績で社長の賛成率が90%を確保できるなど普通のことではありません。業務資本提携によって安定株主を確保できたということです。あとは個人株主比率の高さですね。個人は議決権を行使しないか、しても白紙ですから。

 しかし、この状態であっても社長選任議案に対する反対個数はそれほど増えないのですね。おそるべし、個人株主。議決権行使率が相当低いですから、当面の間、大塚久美子社長は安泰なのかもしれません。ただ、どこまで会社が持つかどうかという根本的な心配はありますが。そういや、ISSはどういう推奨をしているのでしょうか?ご存知の方いらしたらぜひ教えてください。まさか「久美子社長に反対~!」なんて推奨していないでしょうね。プロキシーファイト時に久美子社長を支持する推奨をしたのですから、責任もって未来永劫、賛成推奨していただきたいと思います。

 しかし、個人株主はいたほうがいいですね。もちろん、ソレキアのようにい過ぎても困るのですが。やっぱり株主構成もバランスが取れていた方がなにかといいのでしょう。

 

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