2018年03月08日

No.285 出光興産は何をしようとしているのか?

以下は某証券会社の取引画面に掲載された取引注意情報です。私が気付いたのが2018年2月15日です。

 出光興産の株式掲示板にも2月13日にコメントが出ていますね。2月13日時点でわかっていたようです。

 さて、出光興産は何をしようとしているのでしょうか?想像ですが、2月末時点で株主名簿をしめて、どのような株主がいるのか、個々の株主の株数にどういう変化があったのかを確認しようとしているのではないでしょうか。それも、今年の6月総会における出光興産と昭和シェル石油の経営統合のためでしょう。経営統合議案に反対する創業家株主の株数は何株なのか、創業家に味方する株主はいないのかをチェックし、経営統合議案が可決できるかどうか票読みをしているのでしょう。

 昨年の出光興産の株主総会における議決権行使率ですが、総議決権1,599,319個に対して、行使された個数は1,463,854個だそうで、行使率は91.5%です。創業家のホームページによるとhttp://idemitsu-rinen.jp/、創業家の保有割合は28.5%です。仮に創業家の言うとおり、保有割合が28.5%であるとすると、行使率を勘案したら31.14%の影響力があることになります。統合議案を否決するためには33.4%必要です。行使率が91.5%と仮定すると、あと2.3%の反対票が必要です。

 たった2.3%?それくらいの反対票なら集められそうな気がします。「海賊と呼ばれた男」を読んで、創業家を応援する個人株主だっていそうですし、海外の機関投資家でも少しは反対しそうな気がします。大規模公募増資を実行したけど、かなりの薄氷ですね。統合議案が否決されても不思議はありません。会社も持ち合いなどで対抗しているのでしょうか。

創業家のHPにあるとおり、創業家は昨年の11月7日から出光興産株式を追加取得しました。この動きが何を示しているのかやや不気味です。創業家に協力する株主が出てきたら経営統合議案は否決されてしまいます。もう拒否権を確保したのでしょうか。

今年の出光興産の株主総会に出るために、期末までに100株買おうかどうか悩んでいます。否決されたら大きく株価が下がる気がしますし。期末までに買って、4月中に売却する方向にしましょうか・・・。

 

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